SiriがAIアシスタントの完成形になるか?AI戦略で後手に回ったAppleが有利な理由

AI要約

Rabbit R1やHumane AI PinなどのAIデバイスは成功していないと言える状況である。

AIハードウェアの普及に懐疑的な見方もあるが、AppleがSiriの大幅な改良を計画しており、AIの可能性を高める動きを見せている。

Appleの次期iOSバージョンではSiriの機能が大幅に拡張され、アプリ内の機能を制御できるようになる見込みである。

SiriがAIアシスタントの完成形になるか?AI戦略で後手に回ったAppleが有利な理由

これまでのところ、Rabbit R1やHumane AI PinのようなAIデバイスは、成功しているとは言いにくいのが現状です。

これらのガジェットは、真のAIコンパニオンとしての約束はほとんど果たせていませんが、市場投入を急いだ結果としての不具合がなかったとしても、根本的な欠陥があります。

それは「宣伝されているようなことはスマートフォンでもできるのに、なぜAIのために別のデバイスが必要なのか?」ということです。

そのため、私はAIハードウェアの普及に懐疑的です。

それにAIに興味がある人の多くも、スタンドアローン・デバイス(ネットワークに接続されていない独立した機器)に大金を払うよりも、ChatGPTアプリをダウンロードして自分の周りの世界について質問することを選ぶでしょう。

しかし、もしあなたがiPhoneを持っているなら、AIアプリのことなどすぐに忘れてしまうかもしれません。

Appleは各社AIの動きに完全に遅れをとっていますが、「RabbitやHumaneが失敗した部分を実際に成功させるもの」を開発している可能性があります。

BloombergのMark Gurman氏によると、AppleはiOS 18の後のバージョンでSiriの大幅なオーバーホールを計画しているとのこと(そして実際にWWDCでは、SiriのAIによる刷新が発表されました)。

以前の噂では、AppleはSiriとのインタラクションをより自然にすることに取り組んでいるとされていましたが、リークによると、同社はSiriにAppleのアプリ内の「何百もの」機能をコントロールする力を与えようとしているようです。

もしそれが本当なら、これまでのアラームをセットしたり天気をチェックしたりといったSiriの役割から、大きく飛躍することになるでしょう。

Gurman氏によれば、Appleはこの機能のためにSiriのプログラム配線を基本的に変更し、すべてのAI処理のためにアシスタントをLLMと統合する必要があったといいます。

現時点では、AI Siriは一度に1つのコマンドを処理すると伝えられていますが、Appleは「コマンドをスタックすることもできるアップデート」を展開したいと考えているようです。

理論的には、最終的にアプリ間で複数の機能をSiriに実行させることが可能になります。Appleはまた、自社アプリからはじめる予定なので、SiriはInstagramやYouTubeの中でこのような対話はできないと見込まれています。

また、Siriの準備はしばらく整わないとも予測されています。iOS 18は秋にリリースされるようですが、AI Siriの登場は少なくとも来年になるだろうとGurman氏は考えています(しかし、その後のWWDCでは、Apple Intelligence利用開始からすぐに強化されたSiriが利用可能とのアナウンスがありました)。