【陸上】仮屋愛優が100mHと七種競技を制す「ライバルのお陰」全国も2冠狙う 男子マイルリレーは3分11秒台決着/IH南関東

AI要約

南関東地区大会最終日、仮屋愛優が女子100mハードルと七種競技の2冠を達成。

仮屋はハードスケジュールの中、苦しい展開を乗り越えて優勝。

インターハイでは2冠目指し、目標を掲げる仮屋は笑顔で最後まで走り切った。

【陸上】仮屋愛優が100mHと七種競技を制す「ライバルのお陰」全国も2冠狙う 男子マイルリレーは3分11秒台決着/IH南関東

◇インターハイ南関東地区大会(6月14日~17日/東京・駒沢陸上競技場、大井陸上競技場)4日目

夏の福岡インターハイ出場を懸けた南関東地区大会の最終日が行われ、仮屋愛優(東京3東京)が女子100mハードルと七種競技の2冠を達成した。

東京都大会も2冠しただけでなく、七種競技内の100mハードルで高校歴代4位の13秒40(混成競技日本最高)を叩き出していた仮屋。ただ、「13秒40は1回出しただけ。過去の自分を超えたい」という思いが強くなり過ぎ、「自分の得意な走りがわからなくなった」と言う。

3日目の七種競技1種目めの100mハードルを13秒82(-0.2)。そしてこの日、七種競技後半と単独の100mハードル3本というハードスケジュールのなか、最終日の100mハードル予選(13秒88/-0.1)と決して悪くなかったが、モヤモヤが続いた。

七種のやり投では1、2回目まで30mに届かない苦しい展開に「心が折れそうになった」。それでも、「たくさんの応援で気持ちを切り替えて」3回目に34m23と挽回。迫るガードナ・レイチェル麻由(法政二2神奈川)との差を保って800mに向かう。

その前に勢いづけたのが100mハードル決勝。「ライバルが1台目から速かったので、それに乗れた」と得意のスタートから加速に乗ると、向かい風1.2mを突いて13秒70の好タイムで優勝した。約1時間後の800mは序盤から気持ちを切らすことなく2番手を走って2分26秒12でカバーし、5070点のセカンドベストで2冠を達成。倒れ込んだ自分を支えてくれた補助員たちに向かって、何度も「みなさんのお陰で最後まで走れました」と感謝した。

気さくで明るいキャラクターで、学校や都県に関係なく祝福を受けつつ、自らも「お疲れさま!」「おめでとう!」「頑張って!」と多くの“仲間”たちに声をかけていた仮屋。「5070点は悔しいです。近畿の本多七選手(園田学園2兵庫)など強い選手がいますが、いい仲間、ライバルのお陰で強くなれます」と笑顔。蒸し暑い駒沢にさわやかな風が吹いた。

インターハイでは「2冠が目標。2冠というからには、七種は5300点以上、100mハードルは13秒34の高校記録も狙いたい」と、ヘンプヒル恵(京都文教、現・アトレ)以来の2冠女王を目指していく。

男子110mハードルでは古賀ジェレミー(東京2)が高校歴代6位タイの13秒91(-0.4)で優勝。3000m障害は向田泰誠(三浦学苑3神奈川)が9分13秒83で制した。男子三段跳は大神田秀人(足立新田3東京)が15m05(+0.6)の好記録で優勝している。

ハイレベルな男子4×400mリレーは市船橋(千葉)が3分11秒13でV。0.45秒差で成田(千葉)、さらにそこから0.28秒差で法政二(神奈川)と、上位3校が3分11秒台の接戦だった。

女子3000mはジェシンタ・ニョカビ(白鵬女3神奈川)が8分57秒66の大会新で優勝。1500mで転倒してインターハイを逃した臼井瑠花(上水3東京)が2位で続いた。三段跳は土屋美潤(成田3千葉)が12m52(+1.0)で制して走幅跳2位の雪辱。4×400mリレーは相洋(神奈川)が3分44秒25で制した。

学校対抗では、男子総合は110mハードルや投てき種目で得点した東京(東京)が59点で優勝。女子総合はトラック種目で活躍した市船橋が68点で制している。

全国インターハイは7月28日から8月1日に福岡・博多の森陸上競技場で開催。各地区大会上位6位までが出場する(※男女競歩は5位、女子棒高跳、女子三段跳、女子ハンマー投は4位まで、混成は3位+各地区4~6位の記録上位5名)。