【J2前半戦5トピックス総括】清水の17歳ドリブラー、長崎で輝く2人の二十歳…J1&世界を狙うニュースター候補続々(#2)

AI要約

前半戦で注目を集めたJ2リーグのチームや選手について紹介。

レノファ山口FCの守備力や攻撃力、清水や長崎で活躍する若手選手の存在などを取り上げる。

後半戦も期待される山口や、新人選手の活躍がチームの勢いを支える。

【J2前半戦5トピックス総括】清水の17歳ドリブラー、長崎で輝く2人の二十歳…J1&世界を狙うニュースター候補続々(#2)

 J2リーグは6月15、16日の第20節から後半戦に突入する。そこで、前半戦の戦いから5つのトピックスを選び、後半戦の見どころをお伝えしていく。(#2、トピックス4、5)

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 前半戦をどこよりも盛り上げたのは、レノファ山口FCだっただろう。昨シーズンはJ2残留ギリギリの20位でフィニッシュしたチームが、9勝4分6敗の5位で前半戦を終えたのだ。

 就任1年目でJ2初挑戦の志垣良監督は、GK関憲太郎とCBヘナン、CBキム・ボムヨン、右SB前貴之の経験者に21歳の左SB新保海鈴で最終ラインを構成し、昨シーズン67失点の守備を大幅に改善した。クリーンシートは8試合を数え、失点15はV・ファーレン長崎、いわきFCと並んでリーグ最少2位タイだ。

 昨シーズン42試合で37得点に終わった攻撃も、前半戦だけで25得点をマークしている。4-4-2のシステムで2トップの一角を担うFW梅木翼が、183センチの高さを生かして制空権を握り、攻撃の起点になっている。シンプルだが迫力のある攻撃で、清水を2対0で撃破した。横浜FCとも引分けている。

 志垣監督はFWの選手をサイドハーフで起用するなど、保有戦力の最大値を引き出してきた。清水や長崎に比べると選手層に不安があるものの、この指揮官ならその時々で最適な組合せを見つけるのでは、との期待は膨らむ。後半戦の山口に注目だ。

 今シーズンのJ2でも、フレッシュな力が台頭している。

 首位を走る清水では、MF西原源樹が新風を吹き込んでいる。チーム最年少出場と最年少得点の記録を更新した17歳は、ここまで12試合出場2得点を記録している。左サイドからのドリブル突破が最大の魅力で、クラブの未来を背負うタレントである。

 2位のV・ファーレン長崎では、20歳のタレントが存在感を示している。DF田中隼人とMF笠柳翼だ。

 柏レイソルから期限付き移籍中の田中は、左利きのCBだ。開幕から4バック中央を担い、ここまでフルタイム出場を続けている。CBとしての強さに加え、正確なフィードで攻撃の起点にもなっている。

 笠柳は4-3-3の左ウイングを定位置とし、ドリブルで仕掛けながら自らゴールを狙う。選手層の厚いチームでプレータイムを伸ばしており、1得点4アシストの数字をどこまで伸ばせるのかも注目だ。

 4位の仙台ではドリブラーが覚醒中だ。21歳の相良竜之介と23歳のオナイウ情滋である。

 相良は左サイドからのカットイン&ミドルシュートを得意とし、5得点3アシストを記録している。オナイウは右サイドの「槍」で、一気の加速から縦突破でクロスを供給する。チームがJ1自動昇格圏へ食い込むために、彼らの活躍が欠かせない。