全日本大学野球選手権に挑む九州勢4代表、各チーム期待の選手は…「日本一」かけ10日開幕

AI要約

神村学園大学の注目選手が紹介される。2年生のエース右腕がチームを勝利に導いた経緯、体力強化の努力、そして全国大会への意気込みが述べられている。

春季リーグ戦で打率4割以上を残した左打者が紹介される。盗塁王のタイトルを獲得し、大一番での活躍や体力強化への取り組みが語られている。

福岡の代表校同士の対決に向けて、チームのリードオフマンが意気込みを述べる。打線を引っ張り、チームを勝利に導くために頑張る姿勢が伝えられている。

 大学野球の日本一を決める第73回全日本大学野球選手権(全日本大学野球連盟、読売新聞社主催)が10日開幕し、九州からは4代表が挑む。活躍が期待される各チームの注目選手を紹介する。(古島弘章)

 2年生ながらエースを務め、チームを頂点に導いた。5月25日の北九州市立大との優勝決定戦では、走者を背負っても粘り強く投げて7回3失点。大一番で勝利を引き寄せる投球に、「ピンチでも急がず、楽に投げようと心がけた。抑えることができてうれしい」と喜んだ。

 鹿児島・神村学園高出身の右腕は1年の秋季リーグ戦からベンチ入り。当時は「長くても5回くらいしか持たなかった」と、体力不足を感じていた。課題を克服しようと、冬場にフォームを見直し、筋力トレーニングにも励んだ。球速は4キロアップして147キロに伸びた。

 春季リーグ戦は7試合に登板して4試合で完投。6勝を挙げて最多勝に輝き、最優秀選手に選ばれた。チームは少ない失点で守り勝つ野球が特徴だ。全国の舞台でも、「リーグ戦と変わらず、真っすぐで押しつつ、変化球で臨機応変に対応するピッチングをしたい」と力を込めた。

 春季リーグ戦で打率4割を残した左打者は、8盗塁をマークして盗塁王のタイトルを獲得し、最優秀選手にも輝いた。勝てば優勝が決まる5月18日の九州共立大戦では4打数4安打の固め打ち。「打てて気持ちがいい」と笑みを浮かべた。

 1メートル70、70キロと小柄なものの高い身体能力が評価され、昨年12月の大学日本代表候補選手の強化合宿に招集された。同世代のトップレベルの選手と過ごす中、体力不足を痛感したという。この経験から特に下半身の強化に取り組み、「試合が連日行われても疲労を感じなかった。(鍛えた)効果を実感している」とリーグ戦を振り返る。

 全日本選手権の1回戦は、福岡の代表校同士の対決となる。大久保哲也監督は「リーグ戦同様に打線を引っ張ってほしい」と期待を寄せる。俊足巧打のリードオフマンは「足を絡めた打撃が持ち味。先頭で出塁し、チームを勢いづけたい」と意気込んだ。