世界でわずか20機「超ハイスぺ」なのに、なぜか消えてしまった「ざんねんな乗り物」の名前…費用対効果が悪すぎた

AI要約

コンコルドはマッハ2.2という超高速で進む飛行機で、登場当時は大きな期待を集めました。しかし、対費用効果や燃費、乗客定員など多くの課題を抱え、採算性の悪さからわずか20機しか製造されず、2003年に姿を消しました。

コンコルドは地球の自転の速度を追い抜くほどの圧倒的なスピードを誇りましたが、環境負荷や高額な運賃など多くの問題がありました。日本ではJALが発注したもののキャンセルされるなど、運用には困難が伴いました。

前衛的な飛行機であるコンコルドは時代とは逆行する性質を持っており、エコな時代の到来と採算性の悪さにより、長くは空から姿を消してしまいました。

世界でわずか20機「超ハイスぺ」なのに、なぜか消えてしまった「ざんねんな乗り物」の名前…費用対効果が悪すぎた

すぐれた性能や将来性を備えていたのに、時代のニーズや期待などからズレてしまい、十分な活躍ができなかった乗り物たち。書籍『ざんねんなのりもの事典』には、失敗作などではなく、成功できなかったちょっと残念な乗り物がたくさん掲載されている。

なかには登場(発表)当時には期待いっぱいだったのに、手のひら返しをされてしまったかわいそうな乗り物もある。

マッハの性能で注目を集めた「コンコルド」も、登場当時は子どもたちや乗り物好きをわくわくさせたにもかかわらず、残念な道をたどった乗り物の一つだ。

普通のジェット旅客機がマッハ0.8(およそ時速900km/h)くらいで飛ぶのに対して、マッハ2.2という超高速で進む飛行機、それが1976年1月に就役したコンコルドです。

圧倒的なスピードから、「コンコルドは地球の自転の速度を追い抜く。朝食を食べて出発した乗客は、到着地でも朝食を食べることになる」と形容した報道もありました。

他にはない斬新なフォルムから、大人・子どもを問わず多くの人を魅了しました。英仏がいわば威信をかけて開発。凄まじいスペックから大変人気のあった旅客機でしたが、コンコルドを「商品」として見た際の実像は散々なもので、20機しか製造されませんでした。

その理由をひと言で言うなら、対費用効果。長い滑走路を備えた空港が必要で、燃費は最悪。排ガスを撒き散らし、エンジンの騒音も桁はずれという、速く飛ぶための代償が山ほど付いてきました。

しかも乗客定員はたったの100名。お金持ちでないと乗れないほど運賃も超高額でした。

日本ではJALが発注したものの、課題が多く結局キャンセルとなっています。

コンコルドは前衛的な飛行機ではありましたが、後に到来するエコな時代とは真逆を行く性質を持っていたことと、何よりも採算性の悪さには勝てず、2003年11月に世界の空から姿を消しました。

…つづく<日本にもあった…!高すぎる性能ゆえに、社会から消えた「ざんねんな乗り物」>では、当時人気を博した幻の乗り物を紹介します。