世界でも10例ほど、激レアの流星クラスター出現 ハワイ上空で撮影

AI要約

ハワイ島の上空で明るい流れ星クラスターが観測された。これは希少な現象であり、専門家も驚いている。

流星クラスターは宇宙空間で天体が分裂し、地球に突入して観測される現象で、今回の観測は世界的にも希少なものだ。

日本のすばる望遠鏡が捉えた流れ星クラスターは2021年3回目の観測であり、研究者にとって貴重なデータとなる。

世界でも10例ほど、激レアの流星クラスター出現 ハワイ上空で撮影

 ハワイ島の上空で11日未明(日本時間11日深夜)、5秒間に15個ほどの流れ星が現れた。宇宙空間で分裂した天体が地球に突入することで見られる「流星クラスター」と呼ばれる現象。これまでに世界で10例ほどしか報告されていないほか、今回は明るい流れ星が多く、専門家は「見たことがない明るさのクラスターだ」と驚いた。

 日本のすばる望遠鏡があるハワイ諸島の最高峰マウナケア山(4200メートル)に、国立天文台と朝日新聞社が設置している超高感度の星空ライブカメラが捉えた。ユーチューブチャンネル「朝日新聞宇宙部」(https://www.youtube.com/@astroasahi)の配信では、11日午前4時5分ごろ(日本時間午後11時5分ごろ)、東の空に流れ星が流れ、直後に同じ方向に飛ぶ流れ星が次々に現れた。

 こうした現象は、流星クラスターと呼ばれる。宇宙空間を漂っていた天体が地球にぶつかって大気圏で燃え尽きるのが流れ星だが、何らかの理由で天体が分裂していると、一度に複数の流星が飛ぶことになる。1997年に日本流星研究会の木下正雄氏らが世界で初めて観測し、これまでの報告は10例ほど。宇宙部のカメラが捉えたのは、2021年7月、23年4月に続き3回目となった。