金沢のギャラリーでAIが生成した楽器を作って演奏するイベント

AI要約

足立智美さんがAIが生成した楽器を製作し、演奏するパフォーマンスを行った。

足立さんはAIを活用したオペラなども制作するパフォーマーで作曲家。

展示作品を使って演奏を行い、AIが生成した楽器や文字を活用した新しい表現を試みた。

金沢のギャラリーでAIが生成した楽器を作って演奏するイベント

 AIが生成した楽器を製作して、実際に演奏するパフォーマンスが5月26日、金沢のギャラリーで行われた。(金沢経済新聞)

 製作と演奏をしたのは足立智美さん。ギャラリー「金沢アートグミ」の創立15周年記念として企画した個展「古い未来の楽器と新しい昔の楽器 (と文字)((人工知能による))」のオープニングイベントで展示作品を使って演奏を行った。

 足立さんは金沢出身のパフォーマーで作曲家。国内外で活動し、最近ではAI(人工知能)を活用したオペラなども制作している。今回のプロジェクトはAIが生成した見たことがないような楽器を立体で製作して、演奏方法を開発し、実際に演奏してみるという試み。「われわれはAIを、効率を上げるなど人間の経済活動に役立てる目的で使っているが、AIが生成したものを尊重して読み解き、AIがやりたかったかもしれないことを人間が手伝ってあげるという、従来とは逆のアプローチによって新たな表現を試みた」と話す。展示では制作した楽器4点と共に、演奏している様子を撮影した動画が流される。

 イベントで足立さんは、頭に取り付けた弓に楽器をこすりつけて音を出したり、古い琴を改造してAIのイメージに近づけた楽器を立てて後ろから演奏したりと、見たことがない演奏方法によって聞いたことがない音楽を即興的に演奏した。

 会場には、AIを使って文字を三次元形状に生成し、3Dプリンターで出力した作品も展示。発音の仕方や読み方を瞬時に考えて発声する朗読パフォーマンスも行われた。足立さんは「文字の形と人の発音の仕方には何らかの関係があるはずなので、そこを探りながら表現している」と話す。

 開催時間は10時~18時。水曜定休。入場無料。8月4日まで。