高校生被災者装い寄付金詐取 SNSで珠洲の住所記す

AI要約

石川県警が、能登半島地震の被災者を装い電子マネー2千円分をだまし取った16歳の男子高校生を詐欺容疑で書類送検した。

高校生はSNS上で虚偽の情報を投稿し、約170人から計約3万円分の詐欺行為を行ったとみられている。

県警によると、高校生は元日に広島県の男性から2千円分の電子マネーをだまし取った疑いが持たれている。

  ●県警、詐欺疑いで書類送検

 能登半島地震の被災者を装って電子マネー2千円分をだまし取ったとして、石川県警は20日、詐欺の疑いで京都府在住の男子高校生(16)を金沢地検に書類送致した。捜査関係者によると、高校生は地震後、交流サイト(SNS)に家族の救助を求めたり、生活資金を募ったりする内容を投稿。実在しない珠洲市の住所も記していた。県警は約170人から計約3万円分を詐取したとみている。

 県警によると、高校生は地震直後、家族が倒壊した建物に挟まれているとして、救助を求める内容を投稿。「いたずら心で投稿し、想像以上の反応があった。この状況を利用しようと思った」と供述している。

 書類送検容疑は1月1日、X(旧ツイッター)に被災者を装って寄付金を募る投稿をし、広島県の40代男性にQRコード決済サービスで2千円分の電子マネーを送信させてだまし取った疑い。県警によると、元日に同じアカウントで十数回投稿が繰り返され、最大1200万回閲覧された。高校生は珠洲市にゆかりがなく、詐取したとみられる電子マネーについて「飲食代などに使った」との趣旨の説明をしているという。

 能登半島地震を巡り、県警がSNSを悪用した詐欺事件を摘発するのは初めて。県警が2月上旬に警察庁のサイバー特別捜査部から情報提供を受け、発信者を特定した。