「とやま絵巻」使用停止 あいの風イベント列車 別車両で運行、40人乗車できず

AI要約

JR貨物の部品取り付け作業のデータ改ざん問題により、富山県内の鉄道事業者が緊急点検に追われている。

あいの風とやま鉄道はイベント列車の運行停止と定員の少ない別車両での運行を余儀なくされたが、定員超過などのトラブルが発生した。

利用者に多大な迷惑をかけた状況が続いており、他の鉄道事業者にも影響が及んでいる。

「とやま絵巻」使用停止 あいの風イベント列車 別車両で運行、40人乗車できず

  ●JR貨物問題で緊急点検、正常確認、20日から再開

 JR貨物の部品取り付け作業のデータ改ざん問題を受けて国交省が全国の鉄道事業者に緊急点検を指示し、富山県内の路線は点検の影響で運休や代替車両の運行といった対応に追われている。あいの風とやま鉄道(富山市)は19日、イベント列車「とやま絵巻」(3両編成、定員366人)の使用を終日停止し、定員の少ない別車両(2両編成、定員250人)で運行した。各駅では定員超過した約40人が乗車できないトラブルが発生した。

 あいの風とやま鉄道によると、「とやま絵巻」は18日に行ったブレーキ部品の点検で異常の可能性があるとされた。翌19日は使用停止し、その後の再点検で正常であると確認したため20日に使用を再開する。

 19日は通常「とやま絵巻」が運行されている朝の通勤通学時間帯の午前6時35分富山駅発、7時15分黒部駅発、8時20分高岡駅発の3本を定員の少ない別車両で代替した。このため、東富山駅で5人程度、新富山口駅で約30人が満員で乗車できなかった。駅員の誘導で10分後の後続車両に乗車するよう案内したが、雨の影響で10分程度、後続の到着は遅れた。

 総務課の担当者は「乗車できなかった人には多大な迷惑を掛けた」と話した。

 鉄道事業者の緊急点検では、JR西日本も城端線で列車の車軸に車輪を取り付ける工程での圧力が目安値の上限付近に達していたため、17日に上下2本の運転を取りやめている。