県内7月豪雨、被害総額1000億円超す 農林水産で120億円増

AI要約

庄内、最上を中心とした7月下旬の記録的大雨で被害総額が1千億円を超え、農林水産被害は260億円に達した。

農作物被害は1万2294ヘクタールに及び、水稲や農業用施設への被害が176億4400万円を記録。

建物被害は2106棟に上り、避難者数は戸沢村71人など合わせて100人弱が記録された。

 庄内、最上を中心とした7月下旬の記録的大雨で、県は18日、公共土木施設や農林水産を合わせた被害総額が1千億円を超え、約1043億円となったと発表した。農地や農業用施設の被害調査が進んだ結果、農林水産被害は前回発表(11日現在)から120億円増えて約260億円となり、県内の風水害では過去最悪となった。調査は継続している。

 被害額の内訳は公共土木施設が約755億円、農林水産関係が約260億円、商工関連が約27億5千万円など。農林水産関係は、これまで最大だった2020年7月豪雨の約134億円を大きく上回った。被害総額も県内の自然災害では過去最悪となっている。

 農作物などの被害面積は約1万2294ヘクタールで、被害額は25億7900万円。このうち、水稲の浸水や冠水、土砂流入の被害は9612ヘクタール、18億6100万円を占めた。最上地域を中心に調査が進んだ農地・農業用施設の被災箇所数は2448カ所増えて6131カ所となった。各地で水田や水路への土砂流入などが確認されており、被害額は176億4400万円に上る。

 地域別で見ると、最上が136億1200万円で最も多く、庄内109億4300万円、村山10億6700万円、置賜3億7800万円と続いた。

 建物被害は全壊や半壊、一部破損、床上・床下浸水が計2106棟。避難者数は2次避難などを含め、戸沢村71人、鮭川村16人、酒田市7人、遊佐町6人。