名古屋・河村市長の問題発言 再発防止策などの最終報告提出 「人権意識が希薄だった」

AI要約

名古屋城のバリアフリーに関する市民討論会で起きた差別発言問題について、検証委員会が再発防止策を含む最終報告を市長に提出しました。

市職員や市長の人権感覚の薄さが差別発言の原因とされ、再発防止のために人権意識研修や人権条例の制定が求められています。

河村市長はバリアフリー設備に関して一部の制限を維持する考えを示しましたが、名古屋城の歴史的価値を尊重すると述べています。

名古屋城のバリアフリーに関する市民討論会で差別発言があった問題について、18日、検証委員会が再発防止策などを盛り込んだ最終報告を名古屋市の河村市長に提出しました。

2023年6月、名古屋城天守閣の木造復元に関する市民討論会で起きたこの問題。

障害のある男性がエレベーターの設置を求めたのに対し、一部の参加者が「わがまま」「我慢せえ」などと差別的な発言をしました。

しかし、その場にいた市の職員らは制止せず、河村市長は「熱いトークもあってよかった」と発言したことなどが問題になっています。

これを受け名古屋市は検証委員会を立ち上げ、およそ1年かけて再発防止策などを検討し、18日、河村市長に最終報告を提出しました。

河村市長や市職員に人権感覚が薄かったことが、討論会が意見の対立する場となり、差別発言が生まれる原因のひとつになったと指摘されました。

市が、差別を許さない姿勢を明確に示すべきたったとしています。

検証委員会は再発防止のため、職員の人権意識を育成する研修の拡充や、実効性のある人権条例の制定を求めています。

名古屋市 河村たかし市長

「人権意識が希薄だった。当事者のみなさんには大変申し訳なかったと改めて謝罪しないといけない」

一方で河村市長は、バリアフリーのために設置する小型昇降機については、当初の”天守までは設置せず、1階から2階までにとどめる考えは変えませんでした。

名古屋市 河村たかし市長

「(名古屋城は)昔の徳川家康がつくったのと昔のまま残せる世界でただ一つの建物。それは残さないかんでしょ」