「バットの聖地」から甲子園目指す 青池学園が南砺福光高跡地で通信制高校に野球部創設

AI要約

福井県に新たな通信制高校が開校し、元プロ野球選手の田畑一也さんが野球部の監督に就任する。

高校野球の指導者として意欲を示す田畑さんは、福光地域から甲子園出場を目指すチームづくりに意欲を燃やしている。

同校は福光地域の特産であるバットを活かし、全国から選手を募集し全国大会での優勝を目指す方針。

「バットの聖地」から甲子園目指す 青池学園が南砺福光高跡地で通信制高校に野球部創設

監督に元ヤクルトの田畑さん(高岡出身)

 学校法人青池学園(福井県、青池浩生理事長)は、来年4月に富山県南砺市の南砺福光高校跡地に開校する通信制高校のサポート校で、野球部を創設する。監督にはプロ野球のヤクルトなどで投手として活躍した田畑一也さん(55)=高岡市出身=が就く。福光地域はバットの生産が盛んな地で、全国から選手を募集して「バットの聖地」から甲子園に出場できるチームづくりを目指す。

 青池学園と南砺市が17日に同市役所で記者会見し、発表した。

 南砺福光高跡地で開校するのは通信制の「AOIKE高校」のサポート校で、高校を卒業するための学習支援や独自の学びを提供。そこで学ぶ生徒たちが、野球部で活動することになる。

 会見には青池理事長と田中幹夫南砺市長、田畑さんが出席。田中市長は「白球を追う子どもたちの声が聞こえると、地元の人たちも元気になる。福光からぜひ甲子園を目指してほしい」と激励した。青池理事長は「全国で勝てるチーム、優勝を目指せるチームをつくりたい」と語った。

 強豪チームを目指し、同学園は、プロ野球の選手やコーチ、富山GRNサンダーバーズ監督など、キャリアが豊富な田畑さんに監督を打診した。田畑さんは「高校野球の指導者は頭の片隅にもなく、びっくりした。大会では優勝にふさわしいチームが勝つので、人間性もしっかり指導したい」と語った。

 5月に、投手コーチを務めた韓国のサムスンライオンズを退団。福光地域に住まいを移し、7月から同校の常勤職員を務める。今後、全国の中学校にスカウトに回る予定で、「ぜひ県内の選手にも来てほしい」と呼びかけた。

 県高校野球連盟には来年4月から加盟し、早ければ夏の県大会出場を検討する。同連盟には現在、43校が加盟している。