たくさんの思い出に感謝、平川地域交流センターが老朽化と機能強化で建て替え【山口】

AI要約

山口市平川地域交流センターが老朽化への対応と機能強化のため建て替えられることになり、14日にお別れイベントが行われた。

32年間の歴史を振り返り、地域住民らが過去の写真展示や絵を描いて感謝の気持ちを表した。

施設の機能強化とバリアフリー化を図り、新しいセンターは26年の秋に完成予定である。

たくさんの思い出に感謝、平川地域交流センターが老朽化と機能強化で建て替え【山口】

 老朽化への対応と機能強化に伴い建て替えられる山口市の平川地域交流センターで14日、お別れイベントが行われ、地域住民らが過去の写真展示や建物に絵を描いて32年間の歴史に感謝した。

 同センターは、1993年3月6日に完成。当初は公民館と出張所として使われ、2009年度から地域交流センターとなった。鉄骨造り2階建てで延べ床面積は742・83平方㍍。調理室や図書室、講堂を備え、地域の文化団体による春の文化祭をはじめ、市民の活動を支えてきた。21年の東京五輪後には、平川出身で卓球女子団体銀メダリストの石川佳純さんが訪れ、石川さんの後援会へ結果を報告した。 

 イベントでは、子どもたちが1階講堂の床や壁、窓にペンキや油性ペンを使って思い思いにアニメキャラクターの絵や感謝の言葉を描いた。黒板には「平川地域交流センター32年間ありがとう」と記された。壁にはこれまでに開かれたイベントなどの写真160枚が並び、懐かしそうに眺める人の姿があった。

 同地域出身の神宮智美さん(39)は長男の陽樹君(平川小5年)ら子ども4人と訪れた。「小さい頃は、スポーツ少年団の活動でお世話になった。子どもが生まれてからは健診や料理教室で利用した。寂しいが、最後に子どもたちと来られていい思い出になった」と話した。 

 既にセンター機能は近接するJA山口県ふれあい平川支所に集約し、業務が行われている。10月中旬以降に建物の解体工事が始まり、新しいセンターは26年の秋に完成予定。エレベーターの設置などでバリアフリー化、災害時の避難所としての機能強化を図る。深刻化していた施設の狭あい化も解消する。今年度当初予算には事業費7410万円が計上されている。