駆ける飾り馬「ドーカイ、ドーカイ」、 熊本・藤崎八番宮例大祭

AI要約

藤崎八旛宮の秋季例大祭で行われた神幸行列が、にぎやかな雰囲気の中で市中心部を華やかに練り歩いた。

参加者は猛暑の中、伝統の祭りを後世に残す思いを込めて汗を流しながら行進した。

団体ごとに異なるはやしやかけ声が聞かれ、新しい時代と伝統の融合が感じられる祭りとなった。

駆ける飾り馬「ドーカイ、ドーカイ」、 熊本・藤崎八番宮例大祭

 にぎやかな祭りばやしと飾り馬で知られる藤崎八旛宮(熊本市中央区)の秋季例大祭のメイン行事「神幸行列」が16日、市中心部であり、城下町の沿道は多くの見物客でにぎわった。

 行列は、みこしや甲冑(かっちゅう)姿の随兵(ずいびょう)らの後に、飾り馬を引く60の奉納団体の約1万2千人が続いた。校区や企業、同窓会など各団体の勢子(せこ)たちはそろいのはんてん姿。太鼓やラッパのリズムに合わせて馬をはやし立て、華やかさを競うように「ドーカイ、ドーカイ」と勇壮なかけ声を響かせた。

 この日の同市の最高気温は36度。初秋とは思えない猛暑での数キロの道中で、参加者は汗だくに。行列に参加した各団体は自慢のはやしを響かせて練り歩き「伝統の祭りを後世につなぎたい」との思いを新たにした。

 行列は午前6時、八旛宮を出発。みたまを乗せたみこしや、加藤清正公が兵を従えて行列に加わったことに由来すると伝わる随兵(ずいびょう)などが厳かに進んだ。

 中央区新町の一新校区の「飾馬一新会」は小中学生の参加に力を入れる。トランペットによるファンファーレを取り入れ、伝統を守りつつ、新時代のはやしにも挑戦する。

 1団体の上限の300人が集った熊本高OB会の「青年江原会」は誰もが合わせやすいテンポを意識したはやしにした。中央区琴平の春竹小の校区を中心とした「肥後青嵐会」は声を出さない。「自分たちのはやしという自負がある」とメンバーの男性は語る。動画と写真グラフで行列の様子を紹介する。

 例大祭は17日、みこしのみたまを本殿に移す宮遷(みやうつし)式で5日間の幕を閉じる。

 (藤崎真二)