2つの熱帯低気圧は“異例に強い高気圧”に阻まれ西よりへ その後に別の熱帯じょう乱も 9月後半に日本付近へ北上の可能性は “台風の卵” 発生しやすい状況続く 気象庁・アメリカ・ヨーロッパ予想比較【15日までの雨・風シミュレーション】

AI要約

現在、日本の南の海上には2つの熱帯低気圧が存在し、沖縄周辺では猛烈な雨が降っている。

熱帯低気圧はそれぞれ西進しており、日本のはるか南の海上にもう1つ熱帯低気圧が発生する見込み。

熱帯低気圧の進路が気象庁とアメリカ海軍の予想で異なり、アメリカ海軍は24時間以内に基準以上の発達が予想されている。

2つの熱帯低気圧は“異例に強い高気圧”に阻まれ西よりへ その後に別の熱帯じょう乱も 9月後半に日本付近へ北上の可能性は “台風の卵” 発生しやすい状況続く 気象庁・アメリカ・ヨーロッパ予想比較【15日までの雨・風シミュレーション】

■今の2つの熱帯低気圧は西進へ その後も“台風の卵”が発生予想

現在、日本の南の海上には2つの熱帯低気圧があります。一つは沖縄周辺にある熱帯低気圧で、もう一つは日本のはるか南東の海上にある熱帯低気圧です。

沖縄付近にある熱帯低気圧は、6日(金)までは熱帯低気圧だったものが、いったん低圧部となっていましたが、9日(月)になって再び熱帯低気圧になったものです。

この熱帯低気圧の影響で沖縄本島では1時間100ミリを超える猛烈な雨が降った所もあります。沖縄付近の熱帯低気圧はゆっくりと西へと進む予想です。

また、日本のはるか南の海上にできる熱帯低気圧は、北西方向へと進む予想です。週間予報支援図にある上空5500メートル付近の予想天気図を見てみると、今週前半と来週前半にかけては上空の夏の高気圧の勢力が異例に強まる予想です。このため日本のはる南の海上で発生する熱帯低気圧は北上できずに高気圧の縁に沿って西寄りへ進むと見られます。

日本のはるか南の海上では対流活動が活発のため、この海域では上昇気流が強まり、それがその北側に張り出している夏の高気圧のあたり下降気流となっておりてくるため、高気圧の勢力を強めます。このため日本付近は9月中旬にも関わらず季節外れの猛暑が予想され、35℃以上の猛暑日となる地点が続出する予想です。

日本のはるか南の海上にある熱帯低気圧について、気象庁の週間予報支援図の地上天気図やアンサンブル予報の15日(日)時点の予想結果などをみると、気象庁はそれほど熱帯低気圧を発達させる予想は出していません。

では海外の予報機関の予想はどうでしょうか。

■アメリカ海軍 今後24時間以内に基準以上の熱帯低気圧へ発達予想 

アメリカ軍合同台風警報センター(JTWC)

アメリカ・ハワイにあるアメリカ軍の合同台風警報センター(JTWC)の情報です。ここでは監視すべき対象となりうる熱帯低気圧についての情報や台風となった場合の警戒情報などが表示されます。