佐賀の居酒屋「馳走処ゆうき」が営業再開 全焼から1年3カ月ぶり新築店舗

AI要約

佐賀市に位置する居酒屋「馳走処ゆうき」が1年3カ月ぶりに火事から復活し、新しい店舗で再開した。

店主の宮地悠喜さんは火災後、多くの支援を受けながら再建を進め、新しい店舗ではお客さまの安心とくつろぎを大切にする方針を持っている。

新しい店舗では個室やさまざまな料理を提供し、営業時間は17時から23時までとなっている。

佐賀の居酒屋「馳走処ゆうき」が営業再開 全焼から1年3カ月ぶり新築店舗

 県道30号・佐賀川副線沿いの居酒屋「馳走処ゆうき」(佐賀市松原3、TEL 0952-37-1148)が8月8日、火事による休業を経て1年3カ月ぶりに営業を再開した。(佐賀経済新聞)

 佐賀中心街で約30年営業する焼き鳥居酒屋を引き継ぎ、5年間店主を務めた宮地悠喜さんが「自身の店を持ちたい」と店舗物件を土地込みで購入して改装し、2018(平成30)年11月に開いた同店。コロナ禍の厳しい経営を乗り越え、少しずつ客が増え経営が上向いてきていたが、昨年5月11日夜、近隣の火事に巻き込まれ、自宅を兼ねた店舗が全焼した。宮地さんは「この日も夕方からお客さまが入っていて、『近くで火事』との連絡をもらい、お客さまやスタッフなど避難したおかげで無事だったので、とにかく良かった」と振り返る。

 店を片付けながら宮地さんは今後の見通しも立てられなかったが、常連客などが片付けを手伝いに来て、「必ず営業を再開してほしい」など多くの声をかけてもらったことで気持ちが前向きになり、さらに、福祉施設の調理師の仕事を紹介してもらい、仕事をしながら店の再開に向け動き出すことを決めた。

 宮地さんは火事の後のさまざまな手続きを経て、元の場所に2階建ての建物を新築。「資材費の高騰で想定を大きく上回る費用がかかったが、業者には10月に行われる国スポ(国民スポーツ大会)に間に合うように速やかに工事を進めてもらい、新しい店が仕上がった」と宮地さん。

 新店の席数は、カウンター7席、テーブル20席、個室2室10席。個室の一室には別途トイレを用意し、他の客を意識せずに食事を楽しめるよう工夫したという。メニューは、「もずく酢」「ポテトサラダ」(450円)などのおばんざい約6種類のほか、一品料理や刺し身、肉料理や魚料理など提供。コース(8品5,000円~)にも対応する。

 宮地さんは「以前から来てもらっていたお客さまから連日のように予約をもらい、ほっとしているし、自身の店で仕事をできることがうれしく、楽しい。当店は靴を脱いで上がる店なので、お客さまが安心してくつろげる店にしていきたい」と話す。

 営業時間は17時~23時。日曜・祝日定休。