養殖サクラマス大半逃げた 北海道・函館市 飼育1千匹で水揚げ53匹 いけすの網に亀裂

AI要約

函館市が大森浜沖で取り組んでいたサクラマスの海面養殖で、魚のほとんどがいけすから逃げ出してしまったことが判明した。

この海面養殖は、函館市がキングサーモンの養殖技術研究の一環として行っていたもので、市は生態系や研究スケジュールには影響がないとしている。

市が2022年から委託した海面養殖では、昨年11月からサクラマスを1千匹育てていたが、金属網の亀裂が見つかったため、再度囲いを強化したものの、魚の生存率は9割程度で大部分が逃げ出してしまったようだ。

養殖サクラマス大半逃げた 北海道・函館市 飼育1千匹で水揚げ53匹 いけすの網に亀裂

 函館市が大森浜沖で試験的に取り組むサクラマスの海面養殖で、魚の大半がいけすの外に逃げ、水揚げできなかったことが分かった。この養殖は、市によるキングサーモン(マスノスケ)の完全養殖技術の研究の一環。市は生態系や、研究スケジュールに影響はないとしている。

 市は海面養殖の技術を確立するため、キングサーモンと生態が近いサクラマスの海面養殖を2022年から函館市漁協に委託。今期は昨年11月から10メートル四方、深さ8メートルの金属網のいけすで1千匹を育てていた。

 市によると昨年12月、いけす上部の金属網に長さ約30センチの亀裂が見つかった。同月、化学繊維の網で囲うなどしたが、今年6月に水揚げできたのは53匹だった。養殖の生存率は9割程度で、大部分が外に逃げたとみられる。