盆踊りアパレルブランド「オドリギ」立ち上げ、郡上おどり美しく自由に スクリーン印刷の若手職人団体

AI要約

岐阜県郡上市の若手職人らが新アパレルブランド「ODORIGI(オドリギ)」を発表。スクリーン印刷の技術を活かし、地場産業を活性化。

綿や麻の素材を使用した9種類のラインナップで、庶民の普段着や晴れ着から着想を得たデザイン。価格は1万9800円から。

郡上おどりに合わせた自由で美しいデザインを追求し、郡上との関係人口を拡大。展示後は販売会やECサイトで販売予定。

盆踊りアパレルブランド「オドリギ」立ち上げ、郡上おどり美しく自由に スクリーン印刷の若手職人団体

 岐阜県郡上市の地場産業スクリーン印刷の若手職人らでつくる団体「グランド」が、盆踊りで着用する新アパレルブランド「ODORIGI(オドリギ)」を発表し、同市八幡町新町の郡上八幡町屋敷越前屋で展示している。

 同市には20社以上のスクリーン印刷の工房があるが、職人の高齢化や担い手不足などが課題となっている。そんな中、新ブランドの展開で地場産業を活性化させようと、有名ブランドとのコラボレーションで知られるアーティストの高橋理子(ひろこ)さんや、地元のデザイナーらが連携して開発した。

 ラインナップは綿や麻の素材で上下合わせて9種類。郡上の土地で着続けられてきた庶民の普段着や晴れ着から着想を得て、スクリーン印刷の技術と融合させた。広い袖口が特徴のTシャツ型の上着「オドリギTEI(てい)」や、商人らが着ていた半纏(はんてん)を基にした上着「印(しるし)半纏」など、どんな服装でも参加できる郡上おどりをより美しく、自由に楽しむことを追求したデザインとなっている。価格は1万9800円から。

 郡上との関係人口をつくる市の事業「郡上藩江戸蔵屋敷」の一環で、スクリーン印刷だけでなくデザインや裁断、縫製まで「郡上メイド」にこだわった。シルクスクリーン印刷会社「上村考版」専務取締役でデザイナーの上村大輔さん(42)=同町=は「郡上産のげたや手ぬぐいはここ10年ほどで立ち上がってきていたが、本当に自分たちが着たい着衣が郡上でできていなかった。郡上おどりの着衣とは何かを考える中で、自由さを提案したかった」と思いを語る。

 展示は10月1日までだが、郡上おどりの「おどり納め」がある9月7日には、同所で午前9時~午後8時まで販売会が行われる。展示後はECサイトや町内の常設店舗、イベントなどで販売していく予定。