奈良県香芝市議会で議長の不信任決議案可決 議長、全会一致も「法的拘束力ない」

AI要約

奈良県香芝市議会の9月定例会で川田議長と中谷副議長に対する不信任決議案が全会一致で可決された。

真鍋議員は議長不信任の理由として、議会運営についての不公正さを指摘し、再び不信任決議案を提出した。

川田議長が議場を退出した後、副議長にも不信任決議案が提出され、全会一致で可決された。

奈良県香芝市議会で議長の不信任決議案可決 議長、全会一致も「法的拘束力ない」

 奈良県香芝市議会の9月定例会は2日、開会し、川田裕議長=無所属=と中谷一輝・副議長=日本維新の会=に対する不信任決議案の動議を真鍋亜樹議員が提出。採決の結果、全会一致で可決された。

 議長不信任の理由について、真鍋議員は7月10日の6月定例会において、同議員が提出した川田議長の不信任決議案について、賛成者の起立を求められた際に4人が起立していたにも関わらず、川田議長がこれを賛成者として数えず、「賛成者なし」で動議が不成立となったとして「中立公正に欠け、恣意(しい)的に偏った議会運営といわざるを得ない」と説明。再び不信任決議案の動議を提出した。

 不信任決議案の当事者として川田議長が議場を退出したのち、議長を務めた中谷副議長は本会議で採決せず「議事整理権」を理由に委員会付託としようとした。それを受け、真鍋議員はさらに副議長の不信任決議案の動議を提出した。

 いずれの動議も、複数の議員が賛成で起立し成立。休憩を挟んだ後、決議の採決を行った結果、全会一致で可決した。

 全会一致で自身の不信任決議が可決されたことについて、川田議長は「重く受け止めている」とする一方、「(決議に)法的拘束力はない」とした。

 しかし、「議員の意思を軽視することはできない。組合議会の役など、都合を見ながら考えたい」とも述べ、議会の混乱については「間違ったことをやっていると思っていない」と話した。

 このほか、6月定例会は、歳入歳出それぞれ2億3365万4千円追加する本年度一般会計予算案や、市の組織改編のための条例改正案など計25議案を上程。23年度決算に基づく報告1件、専決処分の報告2件を受理、人事案件1件に同意し、議員の報酬1割カットを求める議員発議を含む計22議案は委員会付託し、散会した。会期は25日まで24日間。