観光客のポイ捨てや騒音防止、観光マナー向上提唱 岐阜・高山市が指針作成、市民との共存構築へ

AI要約

高山市が観光客のマナー向上と旅の充実を目指すための旅行スタイル指針「TAKAYAMA STYLE」を作成することを発表。

指針では美しい町並みや自然を守る重要性や飛騨独自の生活習慣を紹介し、観光客と市民の交流を促進する取り組みを行う予定。

市民アンケートによると、観光客のマナーに関する問題が指摘され、共存関係の構築が必要と認識されている。

観光客のポイ捨てや騒音防止、観光マナー向上提唱 岐阜・高山市が指針作成、市民との共存構築へ

 岐阜県高山市は26日、観光客のマナー向上と旅のさらなる充実を目指した旅行スタイルを提唱するための指針「TAKAYAMA STYLE(仮称)」を作成する、と発表した。作成費など2318万円を盛り込んだ本年度一般会計補正予算案を9月2日開会の市議会定例会に提出する。

 観光庁の「オーバーツーリズムの未然防止・抑制による持続可能な観光推進事業」の採択を受け、実施する。TAKAYAMA STYLEでは、住民の手によって古い町並みや自然が美しく守られていることなどを示すことで、観光客にごみのポイ捨てや騒音を防ぎ、マナーを守るよう呼びかける。また、方言や食文化など飛騨独自の生活習慣や風習なども紹介。観光客と市民との交流を促し、共存意識を高めてもらうことを目指す。本年度中の完成を目指し、来年度からホームページや交流サイト(SNS)などで発信する予定。

 飛騨・高山観光コンベンション協会が昨年度、市民を対象に実施したアンケートによると、観光客が訪れることで発生する生活環境への影響について、「観光客のマナー違反により迷惑する」が75・2%と高い割合を示した。田中明市長は「市はまだオーバーツーリズムの状態ではない」と前置きした上で、「高山の伝統、暮らしを観光客に深く知ってもらうことで、市民と観光客との共存関係を構築していく」と話した。