氷見高、成績一時閲覧可能に クラウド誤掲載、県教委謝罪

AI要約

富山県教委は23日、氷見高で個人情報が閲覧可能になる事案が発生した。教諭の誤操作により、生徒の成績情報がクラウドに公開されたが、外部への拡散は確認されていない。

ファイル内に過去の模試の成績が残っていたため、13人の生徒が成績を確認し、1人は撮影して別の生徒に送っていた。教育現場での個人情報漏洩に再度警鐘が鳴らされている。

過去にも同様の事案があったことから、県教委は対応を迅速に行い、今後の改善策を協議する方針となっている。

氷見高、成績一時閲覧可能に クラウド誤掲載、県教委謝罪

 富山県教委は23日、氷見高で一時、3年生13人が同学年の21人が過去に受験した模試1回分の成績などの個人情報を閲覧できる状態になっていたと発表した。40代女性教諭がクラウド上に誤って掲載したためで、同校は対象の生徒と保護者全員に謝罪した。現時点で外部への拡散や悪用は確認されていない。

 県教委が23日、県庁で会見を開き、土肥恵一県立高校課長と藤田俊英氷見高校長が経緯を説明し、陳謝した。

 県教委によると、教諭が16日午前10時20分ごろ、模試の受験を希望する13人に対し、日程などを記した案内をエクセルファイルで作成し、クラウドにアップロードしたが、ファイル内に過去の模試の成績が残っていた。教科別得点や偏差値、校内順位と志望校が氏名とひも付けられる形で閲覧できるようになっていた。

 約2時間後に別の教諭が気付き、ファイルを消去した。閲覧が可能だった13人のうち、6人が模試の結果などを確認しており、1人は成績を撮影し、6人の中の別の生徒に送っていた。13人全員が、過去に模試を受けた21人に含まれる。

 土肥課長は、同じエクセルファイル内で案内文と成績を管理していたことを問題視しているとし「来週頭に開く県立校長の会議で、事案を例に出して改善に向けた指導を行いたい」と話した。

 県内では昨年12月にも、八尾高で教諭がクラウド上でのデータ保存先を誤り、生徒が別の生徒のテスト結果を一時閲覧できるようになっていた。