富山地鉄、バス105便減 7市町の36路線、10月から 運転手不足が深刻化

AI要約

富山地方鉄道は路線バスのダイヤを変更し、105便を減らす方針を固めた。運転手不足が深刻な問題で、長距離路線を中心に減便する。

減便の対象は36路線で、城端線は休日が全て運休となる。新たな路線や増便も行う予定で、詳細は9月に公表される。

加越能バスも一部経路を廃止し、12路線に変更を行う。利便性の確保を図るため、各路線の発着点や経路が変更される。

富山地鉄、バス105便減 7市町の36路線、10月から 運転手不足が深刻化

 富山地方鉄道(富山市)は10月1日に路線バスのダイヤを変更し、富山、高岡、射水、砺波、南砺、滑川、立山の7市町を走る36路線で平日、休日の計105便を減らす方針を固めた。コロナ禍などを背景に運転手不足が深刻な問題となっているためで、同社によると、秋のダイヤ改定は近年では異例の対応となる。利用者が著しく少なく、運転手の拘束時間が長い長距離路線を中心に減便することで、影響を最小限にとどめたい考えだ。

 22日、富山市の富山県民会館で開かれた県生活路線バス協議会で、富山地鉄の中松清孝自動車部付部長兼運行管理課長が自治体関係者に方針を説明した。

  ●平日に1割減

 減便の対象となるのは、滑川線、山田線、高岡線、城端線など36路線で、城端線は休日が全て運休となる。便数は平日は873便から793便に9・2%減となり、休日は550便から525便に4・5%減る。

 このほか、富山市下赤江を経由する「中央病院―犬島・米田」「中央病院―済生会病院・リハビリセンター」は、発着点を県立中央病院から富山赤十字病院に変更する。「赤十字―笹津春日温泉」は、発着点を赤十字病院から富山駅前に移す。

 利用者の利便性確保のため、富山駅と富山市婦中町長沢を結ぶ路線を新設するほか、同駅と中央病院を行き来する路線を増便する。詳細は9月、富山地鉄のホームページで公表する。

  ●加越能は一部経路廃止/氷見、石動、庄川小牧の12路線

 加越能バス(高岡市)は10月1日に路線バスのダイヤを変更し、氷見、石動、庄川小牧の3方面に向かう12路線について一部経路を廃止する。

 庄川小牧方面は6路線で、発着点を高岡駅前から高岡駅南口に変更する。これに伴い、高岡駅前―清水町間は廃止となり、戸出、井波・庄川のエリアは経路が変わる。氷見方面の5路線と石動方面の1路線は発着点を済生会高岡病院から高岡駅前に移す。高岡駅南口―済生会高岡病院の区間は通過しなくなるが、シャトル便を増便して対応する。

 高岡駅南口と新高岡駅を結ぶシャトル便を増便し、利便性の確保を図る。イオンモール高岡と高岡市城光寺をつなぐ路線は、富大高岡キャンパスを含む循環線に経路変更する。県生活路線バス協議会で、山崎勝取締役自動車部長が方針を説明した。