台風7号、福島県内は浜通りと中通りで警戒を 線状降水帯の可能性
非常に強い台風7号が北上し、関東や東北に接近する恐れがある。福島県では17日未明から暴風や大雨の影響が懸念される。
お盆休み終盤に鉄道や航空各社が運休・欠航を決定。JR東日本は多くの列車を運休する措置を取った。
福島県や気象台が土砂災害や浸水への警戒を呼びかけ、早めの準備を促している。高潮や波の被害にも注意が必要。
非常に強い台風7号は15日、小笠原諸島から伊豆諸島の近海を発達しながら北上した。16、17日には暴風域を伴って関東や東北に接近するとみられる。福島地方気象台によると、福島県には17日未明から明け方にかけて、強い勢力のまま最接近する恐れがある。16日正午過ぎから次第に風が強まり、夕方には浜通りや中通りで警報級の大雨となる可能性が高い。
お盆休み終盤のUターンラッシュを迎える鉄道や航空各社は、多数の運休・欠航を決めた。JR東日本は16日午前11時ごろから最終列車にかけ、東北、上越、山形の各新幹線で上下計20本を運休し、関東の在来線でも運休する列車がある。
気象台によると、17日午後6時までに予想される24時間降水量は多い所で浜通り200ミリ、中通り150ミリ、会津100ミリ。16、17日に予想される最大風速（最大瞬間風速）は海上30メートル（45メートル）、浜通り陸上20メートル（35メートル）、中通り18メートル（30メートル）でそれぞれ警報級、会津12メートル（25メートル）で注意報級の暴風となる恐れがある。
台風7号の接近に伴い、福島県と福島地方気象台は15日、県庁で記者会見し、暴風や大雨による土砂災害、低地の浸水などへの厳重な警戒を呼びかけた。気象台の担当者は、浜通りや中通りで線状降水帯が発生する可能性があるとして「明るいうちに安全な場所に移動するなど、風や雨が強まる前に早め早めの準備を」と訴えた。
気象台が発表した15日午後5時現在の気象情報は【表】の通り。台風7号の影響で16日正午過ぎから17日にかけて、大雨や大しけとなる見通しだ。16日に予想される1時間降水量は多い所で浜通りと中通り50ミリ、会津30ミリ。16日午後6時までの24時間降水量は多い所で浜通り120ミリ、中通り100ミリ、会津80ミリを見込む。
16、17の両日に浜通りで予想される波の高さは8メートルで、うねりを伴う。海岸や河口付近では16日深夜から17日未明にかけて、満潮時を中心に高潮による低い土地の浸水や冠水への注意が必要になる。
県は自宅周辺のハザードマップや避難経路の確認、家族との連絡手段、備蓄品の確保など備えの再点検を求めた。気象台は気象庁のホームページなどで最新情報の確認を促している。
