江真奈美・長崎県議 議運委員長を辞任へ 大石知事の政治資金報告書問題巡り

AI要約

長崎県の大石賢吾知事の政治資金収支報告書問題に関連し、県議会運営委員長の江真奈美県議(自民党)が辞任意向を固めたことが明らかになった。

江氏は迂回献金の疑惑が指摘されており、意図はなかったと語るも、県議団で疑惑や辞任について説明する見込み。

大石氏の後援会への寄付などにまつわる資金の流れについては脱法的な指摘があり、江氏は大石氏の選挙コンサルタントの指示だったと主張している。

 長崎県の大石賢吾知事の政治資金収支報告書問題を巡り、県議会議会運営委員長の江真奈美県議(自民党)が同委員長を辞任する意向を固めたことが10日、関係者への取材で分かった。江氏は2022年の知事選時の大石氏の選対本部長。自身が代表の政党支部で受け取った医療団体からの寄付計286万円を、自身の後援会を通じて大石氏の後援会へ入金し、「迂回(うかい)献金」の疑惑が指摘されている。江氏は取材に「迂回」の意図はなかったとした上で「県民に疑念を抱かせた。けじめをつける」と話している。

 関係者によると、自民県議団は20日に会合を開き、江氏が疑惑や役職の辞任について説明する見通し。県議会はその後の同日午後に各派代表者会議を開く方向で調整しており、江氏の意見を聞き、今後の対応を検討するとみられる。

 大石氏の後援会の22年同報告書などによると、江氏は同年2月の知事選時に政党支部で9団体から計286万円の寄付を受け、同額を自らの後援会に寄付。大石氏の後援会が同額を江氏の後援会から借り入れ、同年12月に利息分を含め返済した。大石氏は今月2日、江氏との貸借を寄付に訂正したが、一連の資金の流れに脱法的な「迂回献金」との指摘がある。

 江氏はこれまでの本紙の取材に、寄付金の受け入れや大石氏側への入金は「大石氏の選挙コンサルタントの指示」と明らかにしていた。今回の取材に改めて「資金を迂回させる意図はなかった」と話した。