18時間保護、水1杯しか与えず人権侵害 福島県弁護士会が県警に勧告書

AI要約

福島県警双葉署が50代男性を18時間保護し、水しか与えなかったことを巡り、県弁護士会が1日3回の食事の支給を求める勧告書を送付。

男性は家族の通報で保護されたが、水1杯しか与えられず、食事や処方薬の提供が求められた。

県警には食事支給の規定がなく、勧告書への対応についてはコメントを差し控えている。

 福島県警双葉署が18時間保護した50代男性にコップ1杯の水しか与えなかったのは人権侵害だとして、県弁護士会は1日3回の食事の支給などを求める勧告書を県警本部と同署に送付した。鈴木靖裕会長らが9日、県庁で記者会見して発表した。

 同会によると、2020(令和2)年6月2日夜、男性の家族が「精神疾患を持つ息子に殴られた」などと110番通報し、同署が男性を保護した。男性は水や食事、持病の処方薬の提供を求めたが、水1杯しか与えられなかったという。

 同会は勧告書で、被保護者の希望にかかわらず1日3回の食事を支給し、希望があれば飲料水を提供するよう求めた。

 県警によると、被保護者の食事などの支給に関する規定はない。県警本部は勧告書への対応についてはコメントを差し控えるとし、「引き続き適切に対応する」とした。