検事ガキ発言訴訟、国は控訴せず 取り調べで賠償命令

AI要約

横浜地検に犯人隠避教唆の罪で逮捕、起訴され、有罪が確定した元弁護士の江口大和氏が、検事からの侮辱と黙秘権侵害を訴え、国に110万円の損害賠償を求める訴訟を起こした。

東京地裁は検事の侮辱的な発言が違法だと認定し、国に110万円の賠償を命じたが、国は控訴せず、判決が確定した。

江口氏側は判決に不服を申し立て、控訴している。

 横浜地検に犯人隠避教唆の罪で逮捕、起訴され、有罪が確定した元弁護士の江口大和氏(38)が、取り調べで黙秘権を侵害され、検事から「ガキ」などと侮辱されたとして国に損害賠償を求めた訴訟で、国側が110万円の賠償を命じられた東京地裁判決について控訴しなかったことが7日、分かった。

 7月18日の判決は、検事の発言は人格権を侵害し違法だと認定。黙秘する江口氏に担当検事が「お子ちゃま発想」「うっとうしいだけ」などと述べたことは「ことさらに侮辱的な表現を使い、黙秘を解いて供述させようとしたと評価せざるを得ず、黙秘権保障の趣旨に反する」と指摘した。

 江口氏側は同月30日に判決を不服として控訴している。