井波彫刻、九谷焼を世界に 南砺、小松市が大阪万博に出展 19日に連携協定、実行委

AI要約

南砺市と小松市は2025年大阪・関西万博で井波彫刻と九谷焼を共同展示する方針を固めた。

両市は土徳と自然智をキーワードに、土地の風土と作品の関係性を紹介する予定。

両市は連携協定を締結し、ローカルジャパン展に出展する。南砺市の田中市長は万博首長連合の会長代行を務める。

井波彫刻、九谷焼を世界に 南砺、小松市が大阪万博に出展 19日に連携協定、実行委

 南砺市は来年4月に開幕する2025年大阪・関西万博で、小松市と共同で井波彫刻と九谷焼を発信する方針を固めた。全国の自治体が参画するローカル・ジャパン展に出品する。19日、南砺、小松両市が連携協定を締結し「北陸の伝統工芸を世界へ 実行委員会(仮称)」を設立する。

 両市は井波彫刻と九谷焼を組み合わせた作品の展示などを検討する。観光協会や商工組織、伝統工芸の組合などと実行委を組織する調整を進める。19日以降、両市の協議を本格化する。

 南砺市は人を育む土地の力などを指す「土徳(どとく)」、小松市は自然に敬意をはらう「自然智(じねんち)」をキーワードに、土地の風土と作品との関係性を紹介することも検討する。

 ローカルジャパン展は、全国各地の自治体首長でつくる「万博首長連合」が万博会場の「エクスポメッセ」2千平方メートルを借り、出展する。期間は来年7月26日~8月1日の4日間程度で、両市など約50自治体が参加する予定。南砺市の田中幹夫市長が連合の会長代行を務める。

 南砺、小松両市は19日、南砺市役所で連携協定を結ぶ。観光振興、文化財の保存活用、地域公共交通、農山村振興、環境推進などで協力する。

 南砺市の福光はコマツの「中興の祖」と言われる河合良成氏の出身地で、市内にはコマツグループの「コマツNTC」が本社を置く。小松市とは一般ドライバーが自家用車で客を有償送迎する「自治体ライドシェア」などで連携し、一元管理システムの共同開発にも取り組んでいる。

 小松市は、市観光交流センター「Komatsu九(コマツナイン)」内に南砺市の伝統工芸品を展示している。高岡、氷見、飛騨の3市を加えて「クラフトバレー」を名乗り、ものづくりが盛んな地域として発信する点でも両市は連携を深めてきた。