「非常に危機感を持っています」青森県内で初めて感染確定の「豚熱」 野生のイノシシの死がいから 県は9日に対策会議

AI要約

青森県階上町で野生のイノシシの死がいから豚熱の感染が初めて確認された。

感染が確認されたイノシシは8月3日に発見され、遺伝子検査で陽性が確認された。

県内の農場では豚熱のワクチン接種が完了し、感染対策会議も行われる。

「非常に危機感を持っています」青森県内で初めて感染確定の「豚熱」 野生のイノシシの死がいから 県は9日に対策会議

青森県は階上町で見つかった野生のイノシシの死がいを検査したところ、豚熱の感染が確認されたと発表しました。県内で豚熱の感染が確認されたのは初めてです。

感染が確認されたのは、8月3日に階上町で発見された野生のイノシシの死がいです。

県によりますと、町郊外にある空き地でイノシシの死がいが見つかり、8日に県の遺伝子検査で陽性が確認されたため、国に確定検査を依頼したところ、6日、感染が確定しました。

豚熱の感染が県内で確認されたのは初めてです。

県農林水産部畜産課 田中慎一課長

「非常に危機感を持っていますし、今まで以上にしっかり取り組まなければいけない」

県によりますと、県内でブタやイノシシを飼育している73か所の農場では、豚熱のワクチン接種が完了していて、いずれの農場も5日までに異常がないことを確認したということです。

豚熱は、強い伝染力と高い致死率が特徴で、家畜のブタへの感染が確認された際は処分することが義務付けられているため、県養豚協会の布施久会長は、危機感を強めています。

青森県養豚協会 布施久会長

「強いウイルスですので、まん延しないことを祈っています。特にネズミが中に入るような通路や穴がないかどうか確認しながら、(ウイルスを)持ち込まないことに力を入れていきたい」

県は8月9日に、関係者を交えた対策会議で感染対策の強化や注意喚起を行っていくとしています。

【豚熱とは】

農林水産省によりますと、豚やイノシシが感染する病気で、強い伝染力と高い致死率が特徴ですが、豚肉・イノシシ肉の摂取により、豚熱が人に感染することは世界的に報告されていません。

豚熱には有効なワクチンが存在し、適切に接種すれば発生を予防することが可能としています。