茨城県内上半期 刑法犯7.3%増1万406件 窃盗8割、乗り物や金属

AI要約

茨城県警は2021年上半期の犯罪件数が前年比7.3%増の1万406件で、2年連続の増加となった。窃盗犯が大部分を占め、金属盗や自転車盗が特に増加した。

住宅侵入盗や自動車盗は減少傾向にあり、高齢者世帯への対策が効果を上げているとされる。

重要犯罪は微増したが、全体の検挙率は上昇。県警は引き続き犯罪抑制のための対策を進める意向。

茨城県内上半期 刑法犯7.3%増1万406件 窃盗8割、乗り物や金属

茨城県警は31日、今年上半期(1~6月)に認知した刑法犯の件数は前年同期比7.3%増の1万406件(暫定値)だったと発表した。増加は2年連続で、コロナ禍前の2019年上半期と比べても3.4%増加した。約8割が窃盗犯で、金属盗や自転車盗の増加が影響したとみられる。

県警によると、刑法犯で最も多かったのは「窃盗犯」で、自動車や自転車などの乗り物盗や金属盗などが認知件数全体の78%を占めた。このうち、金属盗は同64.3%増の1930件で全国ワースト。乗り物盗では自転車盗が同25.4%増の1150件だった。

空き巣など住宅侵入盗は同18.3%減となる532件。コロナ禍前の19年同期比では同27.8%減。自動車盗は同20.5%減の272件。平成以降の半期ごとの認知件数としては過去最少で、コロナ禍前との比較では62.2%減となった。

県警は住宅侵入盗と自動車盗の減少について、高齢者世帯への巡回連絡や、防犯アプリなどによる防犯意識強化の呼びかけが奏功したとしている。

このほか、殺人や強盗、不同意性交など「重要犯罪」は同14.5%増の110件で、昨年の96件から微増。重要犯罪全体の検挙率は同6.8%増の89.1%だった。

県警は「対策の成果、新たな課題の解決策も見いだしている。引き続き関係団体と協力した対策、検挙活動を進めて犯罪抑制を図りたい」としている。