「下着に手を入れ“直接”触った」女子中学生が被害 裁判でわかった65歳陸上クラブ指導者の男の行為 中学生は「恐れて申告できなかった」(山形)

AI要約

男性指導者が中学生女子に性的な行為を働きかけ、被害者が告訴するまでの経緯が明らかになる。

被害者は14歳の女子中学生で、男性は10回以上にわたり不同意わいせつ行為を繰り返した。

検察は悪質性を指摘し懲役2年を求刑、裁判所は執行猶予付きの判決を出す見通しで8月15日に言い渡す。

「下着に手を入れ“直接”触った」女子中学生が被害  裁判でわかった65歳陸上クラブ指導者の男の行為  中学生は「恐れて申告できなかった」(山形)

山形地方裁判所鶴岡支部。

7月18日に行われた不同意わいせつに関する裁判では、被害者が被害を訴える難しさが浮き彫りとなった。

法廷にいたのは、65歳の男(逮捕当時は64歳)。

鶴岡市の会計年度任用職員として働きながら、スポーツの指導者として地域で活動していた。

今回の不同意わいせつ事件はそんな場で起きた。

男が指導していたのは、地元の子どもたちが通う”クラブ活動”だった。

■被害者は14歳

検察によると、男は今年4月に、自らが指導するクラブ活動に所属する女子中学生の下半身を直接触ったとされている。

初公判に出廷した男は、「間違いありません」と起訴内容を認めた。

そして犯行に至った理由を口にした。

「触りたいという興味があった」

この日の法廷では、65歳の男が中学生に対して行ったことが次々と明らかにされた。

■10回以上触った

不同意わいせつの罪に問われている65歳の男。

今回被害にあったのは当時14歳だった女子中学生だ。男は自らがクラブ活動の指導者である立場で犯行に及んでいた。

男は女子中学生にマッサージをし、その最中に女子中学生の下半身を触っていたのだ。

回数は10回以上。

しかし、これだけでは終わらなかった。

■直接・・・

男は被害を受けた女子中学生に対し、以前から、マッサージ中に下着の上から下半身を触る行為を10回以上繰り返していた。

こうした行為について、被害を受けた女子中学生は、「男がコーチを辞めて大事(おおごと)になることを恐れて申告できなかった」と説明している。

”指導者”という立場が犯行の発覚を遅らせた大きな要因だったことになる。

こうした中、今年4月、男は女子中学生の下半身を”直接”触るという行動に出る。

女子中学生はついに被害を訴えた。

■男が話した”マッサージの理由”

被告人質問で男は「触りたいという興味があった」と述べた。

そうした一方、14歳の女性中学生にマッサージをした理由については。

「女子生徒のケガを治したい一心だった」

「性的欲求はなかった」

このように話した。

弁護側は起訴内容に争いはないとした。また被害者家族に対して示談を申し入れていくとしている。

■「立場を利用」

検察側は「被害者の精神的苦痛は大きい」としたほか「指導者としての立場を利用した悪質性が高い犯行」と指摘した。

そして裁判所に懲役2年を求刑した。

弁護側は「突発的に行ってしまった犯行で、計画性はない」として執行猶予付きの判決を求めている。

判決は8月15日に、山形地裁鶴岡支部で言い渡される。