収蔵スペース不足の県立民俗博物館 2025年度までに収集・保存のルール策定へ/奈良

AI要約

県立民俗博物館が収蔵品整理のため展示を一時休止しており、資料の収集や保存ルールの策定を検討中。

資料が増加し収蔵スペースが問題となっており、3Dデジタルアーカイブ化を進めることで保存や譲渡を決定。

山下知事はルール策定により安易な廃棄ではなく、適合する資料は継続展示や譲渡を検討していると述べた。

収蔵スペース不足の県立民俗博物館 2025年度までに収集・保存のルール策定へ/奈良

 収蔵品の整理などのため展示を一時休止している県立民俗博物館について、山下知事は今後有識者による検討委員会を設置し、資料の収集や保存のルールを策定すると明らかにしました。

 1974年に開館した県立民俗博物館は、大正から昭和初期の生活用具や農具などを収蔵しています。しかし開館当初、7500点余りだった資料は現在、約4万5000点に増加。収蔵スペースが足りないことから旧高田東高校などでも保管しており、山下知事はこれまでに「価値のあるものだけを残し、それ以外のものは廃棄処分することも含め検討せざるを得ない」と述べていました。

 そして30日、山下知事は、今後有識者による委員会を設置し、2025年度までに民俗資料の収集・保存のルールを策定すると明らかにしました。現在収蔵されている資料についてはすべて3Dデジタルアーカイブ化したうえで、ルールに適合するものは保存や展示を継続し、適合しないものは希望する市町村や民間企業などに譲渡するとしています。

山下知事

「きちんとルールを策定して、デジタルアーカイブ化をしたうえで、どうしても引き取り手がないものだけやむを得ず廃棄するということですから、安易な一括廃棄というのには当たらないのではないかと認識しています。」