「議員からハラスメント」職員の15% 防止条例制定へ実施のアンケート結果公表 宮代町議会 「『ばか』などの誹謗中傷」「長時間窓口に居座る」「SNSに職員の写真や氏名を掲載して侮辱」 議長「ショック、根絶に向けて取り組む」

AI要約

埼玉県宮代町議会が議会ハラスメント防止条例の制定に向け、アンケート調査結果を公表。

職員の約15%が議員からハラスメントを受けたことがあると回答。

12月定例会で条例制定を目指す町議会は、調査結果を真摯に受け止め、ハラスメントの根絶に向け取り組む。

「議員からハラスメント」職員の15% 防止条例制定へ実施のアンケート結果公表 宮代町議会 「『ばか』などの誹謗中傷」「長時間窓口に居座る」「SNSに職員の写真や氏名を掲載して侮辱」 議長「ショック、根絶に向けて取り組む」

 埼玉県宮代町議会は29日、議会ハラスメント防止条例の制定に向け、町職員と議員を対象に行ったアンケート調査の結果を公表した。回答した職員の約15%が「議員からハラスメントを受けたことがある」と回答した。町議会は12月定例会での条例制定を目指す。

 町議会によると、今年2月の改選以降、議員によるハラスメントとみられる行為が見受けられたことから議会内に勉強会を立ち上げた。実態把握のため、5月に全職員225人、全議員14人を対象に無記名方式のアンケート調査を実施。それぞれ172人、13人(無回答の議員は病気療養中)から回答を得た。

 調査結果によると、「議員からハラスメントを受けたことがある」と回答した職員は26人、「ハラスメントを見たことがある」と回答した職員は78人に上った。具体的な行為としては「『ばか』などの誹謗(ひぼう)中傷を繰り返す」「同じ質問を繰り返し、長時間窓口に居座る」「交流サイト(SNS)に職員の写真や氏名を掲載して侮辱」などが挙げられた。

 町役場で記者会見した田島正徳議長は調査結果について「こんなにハラスメントを受けていることはショックだった。職員に対する上から目線が問題だと思う」と指摘し、「調査結果を真摯(しんし)に受け止め、ハラスメントの根絶に向けて取り組む」と述べた。

 町議会は調査結果を踏まえ、9月定例会で特別委員会を設置して条例案を策定し、12月定例会に議員提案する方針。違反者への罰則も盛り込む方向で調整しているという。成立すれば、川越市、東松山市に続き県内3例目となる。