死者行方不明者63人戦後最悪の御嶽山噴火災害「頼れる父親でした…」初めて登る兄弟も…最愛の人の最期の場所へ、悲しみ癒えぬまま遺族が10年目の慰霊登山

AI要約

9月で10年目を迎える御嶽山の噴火に関連して、遺族による恒例の慰霊登山が行われました。

慰霊登山には、噴火災害の犠牲者遺族や参加者が参加し、山頂で最愛の人たちに祈りを捧げました。

参加者の感想や思い出を通じて、噴火災害から10年が経つことの重さが伝わってきます。

死者行方不明者63人戦後最悪の御嶽山噴火災害「頼れる父親でした…」初めて登る兄弟も…最愛の人の最期の場所へ、悲しみ癒えぬまま遺族が10年目の慰霊登山

御嶽山の噴火から9月で10年になるのを前に、28日、遺族による恒例の慰霊登山が行われました。

長野県と岐阜県にまたがる御嶽山。

本格的な夏山シーズンを迎え、にぎわいを見せています。

慰霊登山は、噴火災害の犠牲者遺族などでつくる山びこの会が毎年7月の末に行っているもので、今年は6組あわせて13人が参加しました。

2014年9月27日に起きた御嶽山の噴火災害。

58人が死亡し、いまも5人の行方がわかっていません。

あの日からまもなく10年。

参加者は3時間半ほどかけて山頂まで登り、噴火で犠牲になった最愛の人に祈りを捧げました。

息子を亡くした荒井寿雄さん:

「お父さん頑張って来たよって…。お父さん登ってきた?なんて思っているかもしれないなと思って」

神戸市から今年、初めて慰霊登山に参加した兄弟がいます。

10年前のあの日、父親を亡くしました。

初参加・父を亡くした松井直人(まつい・なおと)さん:

「頼れる父親でした」

初参加・弟松井登輝也(ときや)さん:

「父を近くに感じられる所に足を運べたのはすごく良かった。長くもあるし、もう10年なんだなっていう気持ちもあります」

愛知県から参加した所清和(ところ・きよかず)さん。

息子の祐樹(ゆうき)さんと息子の婚約者、丹羽由紀(にわ・ゆき)さんを亡くしました。

所清和さん:

「一番最初に言ったのは由紀ちゃんごめんね。由紀ちゃんは祐樹を信じてくれてごめんね、そしてありがとうと言いました」

遺族は、山頂でシャボン玉を飛ばして、犠牲となった人たちに思いを寄せ、山頂を後にしました。