2024夏の高校野球鹿児島大会 神村学園が連覇、樟南に8-0 7度目の甲子園〈詳報〉
神村学園が樟南を8-0で破り、2年連続7度目の甲子園出場を決めた。
今村が散発6安打で完封し、復活のエースとして活躍した。
甲子園でのチームの躍進に期待が高まっている。
第106回全国高校野球選手権鹿児島大会最終日は27日、鹿児島市の平和リース球場で決勝があった。神村学園が樟南を8-0で破り2年連続7度目の甲子園出場を決めた。3月の選抜大会を含め3季連続。
2回、先頭の岩下が安打と盗塁で好機をつくり、6番上川床の適時打で先制。7回には、木下夢の3点三塁打などで4点を奪った。投げては、先発・今村が散発6安打で完封した。
全国高校野球選手権大会の抽選会は8月4日にあり、兵庫県西宮市の甲子園球場で7日開幕する。
◇決勝
神村 020 110 400 | 8
樟南 000 000 000 | 0
◇復活のエース今村、技術より気持ちで完封
最終回、無死満塁のピンチを迎えた。神村学園の先発・今村は「思い切って真っ直ぐでいこう」と気合を入れ直し140キロ台を連発する。気持ちの強さを証明するかのように、最後は自己最速の144キロ。三者連続三振で試合を締め、完封で甲子園行きを決めた。
「夏は技術よりも気持ち。気持ちだけは負けちゃいけないので」。この日も球威で押し、差し込むような直球で快音を響かせない。縦に大きく割れるカーブとの緩急がより効果を上げ、相手に的を絞らせなかった。外野に球が飛んだのはわずか7本。先発として頼もしい背中を見せた。
佐賀県出身。複数の高校から誘いがあったが、小田大介監督が直接学校に出向いたことに熱意を感じ神村への進学を決めた。しかし、道のりは順風満帆ではなく、昨年冬に左肘の筋肉を痛めた。
小田監督からは「夏一本に絞って調整しろ」と助言を受けた。ランニングや体幹トレーニングなどで体作りに励み、9回を投げ切れる体力と自信を持てる球威を手に入れた。
決勝の舞台で本領を発揮したエースは、甲子園でのチームの躍進も見据える。「最後まで投げ切るのが理想だが、投手陣全員で1つずつ勝利を積み重ねたい」と誓った。