4強出そろう 清峰、ノーシードから唯一 第106回全国高校野球長崎大会第9日

AI要約

第106回全国高校野球選手権長崎大会第9日は、創成館と清峰が準決勝に進んだ。

創成館は長崎商に9-2で勝利し、清峰は九州文化学園に2-0で競り勝って4強入り。

清峰のエース南は4試合連続完投勝利を果たし、チームを4強に導いた。

4強出そろう 清峰、ノーシードから唯一 第106回全国高校野球長崎大会第9日

 第106回全国高校野球選手権長崎大会第9日は25日、長崎市の県営ビッグNスタジアムで準々決勝2試合が行われ、第3シード創成館とノーシードの清峰が準決勝に進み、4強が出そろった。創成館は3年連続、清峰は7年ぶりの4強入り。

 創成館は長崎商に9-2で八回コールド勝ち。0-1の六回2死二塁から、小森山、上田、武富の適時打で3点を奪って逆転すると、七回に4点、八回に2点を加えて試合を終わらせた。先発村田は6回1失点の好投。継投した奥田も1失点で切り抜けた。

 清峰は今大会4試合目の先発となった南が4安打完封。三回に敵失と南の遊ゴロの間に挙げた2点を守り抜き、第5シード九州文化学園に2-0で競り勝った。南はこれで4試合連続完投勝利。計36回を投げて6失点と抜群の安定感を発揮して、チームを4強に導いた。

 26日は休養日。第10日は27日、ビッグNで準決勝2試合を実施する。

◎「仲間のため絶対抑える」清峰の南 4試合連続完投

 九回裏2死一塁、リードは2点。打席には九州文化学園の4番水口。「仲間のために絶対に抑える」。チームの思いを乗せて投げ込んだエース南の127球目。水口の打球は力なく三塁に転がった。これを竹永が丁寧にさばいてゲームセット。瞬間、選手たちの歓喜の雄たけびが球場に響いた。清峰がノーシードから唯一、4強へ名乗りを上げた。

 南は22日の3回戦まで3試合連続で完投。球数は400球を超えていた。「でも、疲労のおかげか、いい力感で投げられていた」。入江監督がそう振り返ったように、立ち上がりから制球が良く、低めにボールを集めることができた。

 最速142キロの直球にカットボール、スライダーを織り交ぜてバットの芯を外した。終わってみれば散発4安打で完封。三塁は一度しか踏ませなかった。エースは「焦らず、打者一人一人と勝負できたのが良かった」と笑顔で振り返った。

 「南さんの球を受けたい」という目標を持って中里中から入学してきた1年生捕手松尾の存在も大きかった。「投手が疲れないように」と直球を主体に組み立てながら、堂々とリード。三回には強肩で盗塁を阻んでピンチの芽を摘んだ。「自分が望む配球をしてくれる。本当に頼りになる」。南もうなずく活躍だった。

 瓊浦、九州文化学園のシード2校を倒してつかんだ7年ぶりの4強。だが、選手たちに一切の慢心はない。「1試合1試合が決勝戦。どんな相手でもうちらしい泥くさい野球で戦っていく」(入江監督)。次の長崎総合科学大付戦もまた“決勝戦”だ。