地域に「ゆるやかなつながり」を 都城商業高校「共創ウェルビーイング部」
共創ウェルビーイング部は都城市の高校で活動する部活動で、地域の困りごとや社会課題を自ら洗い出し、アクションにつなげている。
部員たちは、まちのゆるやかなつながりを作り、子どもたちを中心にした居場所を提供することを目指している。
生徒たちは、地域の活動がなくなっていることを実感し、地域への貢献を意識して活動している。
「ウェルビーイング」という言葉を聞いたことはありますでしょうか?
WHOなどによりますと、「ウェルビーイング」とは、肉体的にも精神的にもそして社会的にも満たされた状態であることを指し、いま世界で注目されている言葉です。
この「ウェルビーイング」、企業や行政も使うなど広がりを見せていますが、都城市の高校には、ウェルビーイング部という部活動まで登場しています。
どのような活動をしているのか取材しました。
■地域の困りごとや社会課題を自分たちで洗い出す
都城市の都城商業高校。
こちらの教室で活動しているのは「共創ウェルビーイング部」。
去年6月に、もともとあった福祉部から名前を変えて発足し、現在、1年生から3年生までの7人が活動しています。
(都城商業高校共創ウェルビーイング部・顧問 北郷晶子教諭)
「福祉部のころは、ボランティアの募集がかかって、そこに対して生徒が参加する形が多かったので、そうではなく、地域の困りごととか社会課題を自分たちで洗い出して、自分たちでアクションにつなげていくことがしたい」
■ゆるやかな、ほんの少しの居場所がつくれたら
先週、共創ウェルビーイング部が企画したイベントが都城市の公民館で行われました。
イベントには子どもから大人までおよそ90人が参加し、さまざまなゲームを楽しみました。
こうした活動を通して生徒たちが目指しているのがこどもたちを中心にした「まちのゆるやかなつながり」です。
(都城商業高校共創ウェルビーイング部 林 来瞳 部長)
「かっちりしたつながりではなく、少し話しかけられるような、ゆるやかな、ほんの少しの居場所がつくれたらいいと思っている」
(参加者)
「楽しいいろんな人と会えたりしゃべったりできるのが」
「大人も声かけあったりして一緒に子どもたちを見守れるじゃないけど、いいことだと思う」
「久しぶりに子どもをみてうれしく思った」
■どんどん地域の活動がなくなってる
まちのつながりを生み出す取り組みの背景には、生徒たちのこんな思いが。
(都城商業高校共創ウェルビーイング部 中岡笑菜さん)
「小学生だったころは地区の子供会とかでさまざまな行事を行っていたが、どんどん地域の活動がなくなってるというのは感じている」