1人死亡1人不明のドリフトダイビング事故 業者への行政処分が異例の取り消し 上級者向けのダイビング 過去にも事故が

AI要約

西表島沖でのダイビング事故に関する県公安委員会の行政処分が取り消された。

事故はドリフトダイビング中に1人死亡、1人行方不明となる。

ドリフトダイビングは高度な技術が必要であり、リスクが伴う。

1人死亡1人不明のドリフトダイビング事故 業者への行政処分が異例の取り消し 上級者向けのダイビング 過去にも事故が

去年9月、西表島沖で発生したダイビング事故をめぐり、県公安委員会はレジャー業者に出した事業停止の行政処分を取り消しました。

行政処分が取り消されたのは、竹富町上原のレジャー業者、ホットマングローブです。

この事故は去年9月、西表島の沖合でドリフトダイビング中に1人が死亡、1人が行方不明となったものです。

県公安委員会はことし3月、インストラクターが2人に浮上するようその場を離れたことが県水上安全条例に違反するとして事業停止の行政処分とし、業者は20日間、ダイビング事業を停止しました。

しかし、業者による不服申し立てを受け、沖縄県警が条文の解釈を改めて行った結果、今月8日付けで行政処分が取り消されました。

処分取消しを受けてレジャー業者は「安全には更に気を付けていきたい」とコメントしています。

ドリフトダイビング事故をめぐっては、去年も県内で事故が起きています。ドリフトダイビングとはどのような方法なのでしょうか。

潜ったポイントとほぼ同じ場所に浮上するダイビングとは違い、ドリフトダイビングは、潜った後にダイバーが潮に流されながら海中を移動し、潜ったポイントとは離れた位置に浮上します。

スタッフが乗る船は、ダイバーのひとりと繋がった浮きを目印に一緒に移動するので、ダイバーたちは潮に流されても船に戻ることができます。

このドリフトダイビングは上級者向けの潜水法で、リスクも伴います。

今回の事故ではポイントに浮上する予定時刻を過ぎても男性2人が現れず、行方不明になりました。その後1人の死亡が確認され、残る1人が見つからないまま捜索は打ち切られています。

このドリフトダイビングを巡っては去年6月、糸満市沖で、ダイバーにつないでいた浮きが外れて流されてしまったことで船が男女7人を見失い、一時行方不明となる事故も起きています。

第11管区海上保安本部はGPS機能がついた機器を持ち運ぶなど、県内各地のダイビング業者に安全管理の徹底を促しています。