中学1年生が犠牲に 住宅44棟を巻き込む…南木曽土石流災害から10年 防災の誓い新たに

AI要約

南木曽町で10年前の土石流災害で中学生が犠牲になり、町民が慰霊の花を手向け、防災の誓いを新たにする日を迎えました。

梨子沢では災害当時、大きな岩や木が散乱し、現在は護岸で固められています。

町長や関係者が慰霊碑の前で冥福を祈り、未来のために防災意識を高めていく決意を示しました。

中学1年生が犠牲に 住宅44棟を巻き込む…南木曽土石流災害から10年 防災の誓い新たに

長野県南木曽町で中学生が犠牲になった土石流災害から7月9日で10年。土石流が起きた沢では町民などが花を手向け、防災の誓いを新たにしています。

南木曽町の中心部を流れる梨子沢です。今は護岸で固められていますが、災害直後は、上流から押し寄せた大きな岩や木などが散乱していました。

10年前の7月9日、1時間に9mm以上の激しい雨が降りました。沢の上部で起きた土石流は住宅44棟を巻き込み、当時、中学1年生だった榑沼海斗さんが犠牲になりました。

きょうは慰霊碑を前に町長や関係者などが黙とうし、冥福を祈りました。

向井裕明町長:

「いつどこでどんな災害がくるかわからないことをしっかりと肝に命じながらこれからもこの地域で生活していかなければならない。このことを忘れずにしっかりと後世に繋げて災害に遭わない、災害に負けないまちづくりをしていかなければ」

小学生も慰霊碑の前で手を合わせました。

教諭:

「1年生はまだ生まれていない時なので実感がわかない子が多いと思うんですけど、昔起きた災害で自分たちと同じくらいの子が亡くなってしまってること、災害と隣り合わせの地域であるってことを実感もって(ほしい)」

若い命が失われた土石流災害。この10年の間にも全国各地で大雨による災害が相次いでいます。同じような悲劇が二度と起きないよう、地域に暮らす様々な人たちが防災の誓いを新たにしています。