御陣乗太鼓富山に響く 輪島の保存会

AI要約

能登半島地震で被災した輪島市名舟地区に伝わる「御陣乗太鼓」の演舞が富山市で行われた。

保存会のメンバーは力強い演技を披露し、市民らが勇壮な音に聞き入った。

起源は1577年にさかのぼり、石川県無形民俗文化財に指定されている。

御陣乗太鼓富山に響く 輪島の保存会

 能登半島地震で被災した輪島市名舟地区に伝わる郷土芸能「御陣乗(ごじんじょ)太鼓」の演舞が7日、富山市のグランドプラザで行われ、市民らが勇壮な音に聞き入り、被災地に思いを寄せた。

 御陣乗太鼓保存会のメンバー6人が出演し、威勢の良い掛け声を響かせながら力強いバチさばきを見せた。

 保存会のメンバーには金沢市で避難生活を送っている人もいる。演舞は、富山県神社庁が主催するイベント「雅(みやび) 音楽祭」の一環で行われた。保存会事務局長の槌谷博之さんは「地震で先の見通しは立たないが、御陣乗太鼓を知ってもらえるよう今後も活動していきたい」と話した。

 御陣乗太鼓は1577(天正5)年に上杉謙信の軍勢が名舟を攻めた際、村人が鬼や亡霊の面を着け、海藻を頭に載せて太鼓をたたいて追い払ったのが起源とされ、石川県無形民俗文化財に指定されている。