木造4階建て「睦モクヨンビル」最優秀賞…木材活用コンクール、無垢材の柱・はり露出の構造など評価

AI要約

優れた木造建築物を表彰する「第27回木材活用コンクール」で最優秀賞の農林水産大臣賞を受賞した木造4階建てのビルがある。

ビルは「睦モクヨンビル」と呼ばれ、2022年6月に着工され、昨年1月に完成した。特徴は丸太から切り出した無垢材の柱や、露出されたはりを持つ構造である。

ビル内にはカフェ、宿泊施設、コワーキングスペース、レンタル個室が配置され、部屋は四隅に配置され中央部分が吹き抜けとなっている。

 長崎県壱岐市郷ノ浦町にある木造4階建てのビルが、優れた木造建築物を表彰する「第27回木材活用コンクール」で最優秀賞の農林水産大臣賞を受賞した。主催する日本木材青壮年団体連合会(東京)の会員が投票で決める木質開拓賞にも選出され、“ダブル受賞”の快挙を達成。設計などを手がけた「睦設計コンサルタント」の一級建築士、松本隆之さん(49)は「評価されて誇りに思う」と喜んでいる。(田口有香)

 ビルは「睦モクヨンビル」。睦設計が「木材による新しい建築物を造ろう」と2022年6月に着工、昨年1月に完成した。丸太から切り出した無垢材の柱や、はりを露出させる「あらわし」という構造が特徴だ。

 1階はカフェ、2階は宿泊施設、3階はコワーキングスペース、4階はレンタル個室で、各階の四隅に部屋を配置。中央部分は吹き抜けになっている。

 同コンクールには全国から約160件の応募があり、大学教授や業界団体代表、国土交通省の担当職員ら11人が審査した。同ビルについては、あらわしの構造と空間構成が高く評価された。

 「モクヨンビルを通じて壱岐から脱炭素活動の大切さを発信してきた」という松本さん。「多くの人に訪れてもらい、柱を触るなどしてぬくもりを感じてほしい。木の香りとコーヒーの組み合わせも格別です」と話している。