標津の海産物おいしい 町、東京の飲食店オンラインでPR

AI要約

北海道標津町と東京都内の飲食店が連携し、町産品の魅力をPRするイベントを開催。

町産食材を使ったコース料理が提供され、生産者が自社商品の魅力を紹介。

イベントは産地と首都圏を結ぶ交流を図り、地場産品の普及と消費促進を目指す。

標津の海産物おいしい 町、東京の飲食店オンラインでPR

 北海道標津町は6月30日、地場産品の普及拡大などの連携協定を締結している東京都内の飲食店「新宿魚縁一丁目」(中村仁店主)と町役場をオンラインで結び、生産者が町産品の魅力を発信するイベント「しべつ、だからうまいフェア」を初めて開いた。町内の海産物店や加工業者の代表が首都圏の消費者に向け、この日提供された自社商品や食材の素晴らしさを存分にPRした。

 町の1次産品普及、観光や定住など交流人口拡大を目指し、町と同店はイベントの9日前に連携協定を締結したばかり。同店は町から直送の新鮮な海産物が人気で、同店の中村店主は東京標津会の事務局も務めており、第1弾としてこのイベントを企画した。

 この日は、役場庁舎応接室と同店をオンラインで結んだ。町からはサケ定置網漁を営む傍ら、飯(い)寿(ず)し製造販売の「鶴亀屋」で共同代表を務める鈴木信幸さん(43)と佐藤哲平さん(40)、鮮魚など海産物を取り扱う「魚柴」の柴田俊之社長(41)が参加。25人が訪れた店内は満席となり、飯寿しの三種盛り、ホタテやサクラマスなどの刺し身盛り合わせ、トキシラズ塩焼きなど町産食材をふんだんに使った全13品のコース料理が提供された。

 鈴木さんは、ふるさと納税の返礼品にも採用されている同社の飯寿しについて紹介。定番は秋サケだが、同社ではホタテ、タコ、ホッキを使い25日間熟成させて作るほか「飯寿しは北海道の各家庭で作られるが、酸味が強いと若い層を中心に敬遠される傾向にある」とし、多くの人が食べやすいよう酸味を抑えていることなど説明した。柴田社長は、コースで提供された刺し身のトキシラズとサクラマスとの脂分の違いを解説。店内からは「どの料理もおいしい」との声が上がった。

 町水産課の佐々木克之課長は同イベントについて「産地と首都圏を結ぶ取り組み。参加者に標津の応援隊となってもらい、地場産品の購買やふるさと納税への寄付、観光誘致などにつなげるといった成果を追求しながら、今後も続けていきたい」と話していた。