米兵による性的暴行事件 15件が非公表か 1995年~2024年の30件中 23年以降は逮捕や起訴後も公表せず 沖縄県警の判断が変容

AI要約

3人の米兵が少女を暴行した1995年から2024年までの29年間に沖縄県内で発生した米兵による性的暴行事件について、県警が逮捕や書類送検した30件のうち、公表されていない事件が少なくとも半数の15件に上る可能性があることが明らかになった。

性犯罪記録と本紙報道を元に検証すると、21年までの10件は被害者が訴えを取り下げたケースが多い一方、23年以降の全5件は逮捕や起訴後にも公表されておらず、公表判断の変容が浮かび上がった。

性犯罪の公表が後ろ向きになっている背景には、17年の刑法改正前の「親告罪」という告訴しなければ起訴できない制度の影響もあるが、県警の姿勢の変化も指摘されている。

米兵による性的暴行事件 15件が非公表か 1995年~2024年の30件中 23年以降は逮捕や起訴後も公表せず 沖縄県警の判断が変容

 3人の米兵が少女を暴行した1995年から2024年までの29年間に沖縄県内で発生した米兵による性的暴行事件で、県警が逮捕や書類送検した30件のうち、公表していない事件が少なくとも半数の15件に上る可能性があることが本紙のまとめで分かった。

 「基地・軍隊を許さない行動する女たちの会」がまとめた性犯罪記録と、本紙報道などを元に検証した。21年までに発生した10件は摘発後に被害者が訴えを取り下げたケースが多い一方、23年以降の全5件は逮捕や起訴後も公表しておらず、公表判断が変容している実態が浮かび上がった。

 性犯罪は、17年の刑法改正前は告訴しなければ起訴できない「親告罪」だった背景もあるが、県警の性犯罪の公表が極めて後ろ向きになっている。(社会部・大野亨恭、塩入雄一郎、豊島鉄博、玉那覇長輝)