博多ストーカー殺人 求刑下回る懲役20年判決 福岡地裁“待ち伏せ”認めずも「反省の言葉は表面的」

AI要約

福岡市のJR博多駅近くで元交際相手の女性を刺し殺害した寺内進被告に対し、福岡地裁は懲役20年の判決を言い渡した。

寺内被告は殺害を認めつつ、ストーカー規制法違反を否認し、裁判で争点となった。

証言を通して寺内被告は出会いは偶然であり、川野さんに対する意図を否定した。

博多ストーカー殺人 求刑下回る懲役20年判決 福岡地裁“待ち伏せ”認めずも「反省の言葉は表面的」

去年1月、福岡市のJR博多駅近くで、つきまとい行為が禁止されていた元交際相手の女性を何度も刺し殺害した罪などに問われた寺内進被告の裁判。

福岡地裁は28日、寺内被告に対し懲役20年の判決を言い渡しました。

いつもとは違う白のTシャツ姿で法廷にあらわれた寺内進被告(32)。

検察から有期刑の上限である懲役30年を求刑された寺内被告に28日、福岡地裁が判決を言い渡しました。

◆裁判長

「主文、寺内被告を懲役20年の刑に処す」

寺内被告は動揺する様子なく前を向いてました。

6月17日に始まった寺内被告の裁判員裁判。

寺内被告は去年1月、JR博多駅近くの路上で、つきまとい行為が禁止されていた元交際相手の川野美樹さん(当時38)を待ち伏せした上で、包丁で何度も刺し殺害したとして起訴されていました。

<17日の初公判>

◆寺内被告

「刺したことは間違いないですが、待ち伏せしたことは違います」

初公判で寺内被告は、川野さんの殺害については認める一方、待ち伏せなどストーカー規制法違反については起訴内容を否認しました。

ストーカー行為があったのか否かが大きな争点となった今回の裁判。

事件当日、川野さんの会社近くで待ち伏せし、ついていった行為がストーカー行為にあたるとした検察の主張に対して、寺内被告はー

<18日の公判>

◆寺内被告

「博多駅に携帯電話の代金を支払いに行った。川野さんの勤務先近くに立ち止まったのは今後の生活を考えていたから」

◆弁護側

「道を通るとき川野さんを意識していた?」

◆寺内被告

「していない」

◆弁護側

「会うことを予想していた?」

◆寺内被告

「していないです」

◆弁護側

「川野さんに気付いて何か思った?」

◆寺内被告

「『なにしてんの』という感情」

◆弁護側

「声をかけて、相手はどんなリアクション?」

◆寺内被告

「『おお』みたいな感じちゃいますか」

4日間の被告人質問を通して、寺内被告が一貫して繰り返したのは「川野さんと出会ったのは偶然だった」との主張でした。