【速報】万博で国産“空飛ぶクルマ”客乗せた商用運航断念に吉村知事「残る2つの事業者にぜひ実現を」

AI要約

2025年の大阪・関西万博での「空飛ぶクルマ」に関する情報について、スカイドライブが商用運航を断念し、デモ飛行に切り替えることが決まった。また、他の2社は商用運航を目指しており、日本国内で唯一の国産機体を開発するスカイドライブに期待が寄せられていた。

スカイドライブと丸紅グループはデモ飛行を行うことを発表し、商用運航を見送る。商用運航の可能性が残るのは日本航空とANAの2社のみとなっている。

大阪の吉村知事はスカイドライブの決定に理解を示し、他の2社が商用運航を実現することを期待している。万博の目玉として位置づけられていた空飛ぶクルマに関する展開が注目される。

【速報】万博で国産“空飛ぶクルマ”客乗せた商用運航断念に吉村知事「残る2つの事業者にぜひ実現を」

 2025年の大阪・関西万博の目玉の1つである「空飛ぶクルマ」について、唯一国産の機体を開発中の「スカイドライブ」が万博での商用運航を断念し、乗客を搭乗させない形での「デモ飛行」に切り替えると発表したことに対し、大阪府の吉村知事は18日、「商用運航にチャレンジしている残りの2つの事業者にぜひ実現してもらいたい」と語りました。

 大阪・関西万博の「空飛ぶクルマ」をめぐっては、万博会場を起点に「関西空港」や「大阪ベイエリア」「大阪都心部」を結ぶことが計画されています。運航事業者にはスカイドライブのほか、「日本航空」「ANAホールディングス」「丸紅」のグループも選ばれていますが、いずれも海外メーカーの機体を使用する予定で、スカイドライブだけが唯一、自社で国産の機体を開発しています。

 機体に乗客を乗せる「商用運航」の前提として、国に安全性についての承認を得る「型式証明」を取得する必要がありますが、スカイドライブは14日、万博では旅客を搭乗させない「デモ飛行」を行い、型式証明の取得と商用運航については2026年以降を目指すと発表しました。

 「丸紅」のグループもすでに万博では「デモ飛行」の実施を表明しているため、商用運航で客が乗ることができる可能性があるのは「日本航空」と「ANA」の2つのグループだけとなっています。

 万博開幕まで1年を記念して行われた4月のイベントで、吉村知事は「空を見れば『空飛ぶクルマ』が飛んで、新しい技術がそこにある、新しい未来社会がそこにあるというのを1年後に大阪でやります」と抱負を述べるなど、空飛ぶクルマは“万博の目玉”として位置づけられています。特に、国産の機体を開発するスカイドライブとは、大阪府・市が2021年9月に実用化に向けた連携協定を結ぶなど、万博での商用運航に期待がかかっていました。

 吉村知事は18日、記者団に対し、スカイドライブの商用運航の断念について、「お客さんを乗せてというのは難しいけれども、(デモ飛行でも)万博会場でぜひ飛ばしてもらいたいと思いますし、2026年以降に商用運航を目指すということですから、ぜひそれをやってもらいたい」と理解を示しました。

 その上で、商用運航の可能性が残る2つのグループに対して、「お客さんを乗せる空飛ぶクルマにチャレンジしている最中でもあり、決して全部終了したというわけではありませんから、ぜひ実現をしてもらいたいなと思いますし、側面支援できるところはどんどんしたい」と語りました。