飲酒基準値を超えSL運転 真岡鉄道、運転士ら懲戒処分へ 虚偽の数値を記載

AI要約

真岡鉄道でアルコール検査を不正に記載して運転する問題が発覚

運転士が基準値を超えるアルコール濃度を示したが、飲酒を否定

国交省の基準よりも厳しい基準を持つ真岡鉄道の対応が注目される

飲酒基準値を超えSL運転 真岡鉄道、運転士ら懲戒処分へ 虚偽の数値を記載

 真岡鉄道(栃木県真岡市)で4月、SLの男性運転士(53)らが運行前のアルコール検査で基準を超える数値が出たにもかかわらず、異常がなかったとして点呼簿に記録を不正に記載し、そのまま乗務していたことが17日、同社への取材で分かった。社内規定に違反したとして、同社は運転士と男性運転指令(43)、安全統括管理者の男性事業部長(53)の3人を懲戒処分とする方針。運転士は社内調査で、歯磨きなどで用いる「洗口液を使った」として飲酒の影響を否定。一方、同社は基準値を超えた上での運転を問題視し「飲酒運転の疑いはある」と説明している。

 国交省は鉄軌道の運転士に行政処分を課す飲酒基準として、呼気1リットル当たり0・09ミリグラム以上のアルコール濃度を保有する場合と規定。一方、同社は0・05ミリグラム以上とさらに厳しい基準を設け、検査器と人による目視を義務付けている。

 同社によると、運転士は4月20日朝の出社後、運転指令とペアでアルコール検査を実施。運転士は検査器の1度目の検査で0・24ミリグラム、数分後の2度目で0・18ミリグラムといずれも基準を超える数値が出た。