かんな掛け、箸作り体験 三重・大台 宮川小6年が課外学習で

AI要約

大台町の宮川小学校6年生が地元の森林組合で箸作り体験を行った。

学校独自の選択課外学習「宮っ子体験活動」の一環で実施された。

児童たちは楽しみながら箸作りに挑戦し、完成した箸を満足げに見せ合った。

かんな掛け、箸作り体験 三重・大台 宮川小6年が課外学習で

 三重県多気郡大台町茂原の町立宮川小学校(中道貴子校長、73人)の6年生6人が14日、同校独自の選択課外学習「宮っ子体験活動」で、唐櫃の宮川森林組合唐櫃作業場を訪れ、地元産のヒノキとスギを使った箸作りを体験した。

 「宮っ子体験活動」は4~6年生を対象に、ボートや絵はがき、木工などを児童が選択し、年2回にわたって地元の人たちと交流しながら、さまざまな体験をする取り組み。今回は、県が2014(平成26)年に導入した「みえ森と緑の県民税」事業を活用し、森林の役割や循環について学ぶ森林環境教育事業の一環としても実施された。

 この日、「木工」を選択した6年生たちは、同組合の森正裕さん(65)=北牟婁郡紀北町=から、長さ約24センチで幅約1センチの角材から、かんなで削って箸を作る作業を教わった。

 子供たちは、ヒノキとスギの角材をそれぞれ1膳ずつ選び、黙々とかんな掛けをしていった。その後、やすりで面取りし、蜜ろうを塗って仕上げた。児童たちはうれしそうに完成したオリジナルの箸をなでていた。

 「木で作る体験がしてみたい」と初めて挑戦した角谷大地君は「(力を入れ過ぎて)手も指も疲れた。『かんな』という言葉も初めて聞いて、新しいことが学べました。お箸は自分の部屋に飾りたい」と笑顔で話した。

 森さんは最後に子供たちに「今日はかんなという道具を使ってお箸という道具を作りました。お箸は人間が火を使うようになって初めてできた。強くて長持ちします。お母さんやお父さんに見せてあげてね」と優しく声を掛けた。

 冬には、桜やクリの木など堅い木材を使った箸作りにも取り組む予定。