保護活動が“群生”育てる ササユリ咲き乱れる 飯田市大瀬木 梅ケ久保かたくりの里【長野県】

AI要約

飯田市大瀬木の「梅ケ久保かたくりの里」でササユリが見頃を迎え、美しいピンク色の花が咲き誇っている。

ササユリは太陽の光を浴びて輝き、来週まで見頃が続く見込み。

愛護会の保護活動により、増加しているササユリの数に期待が寄せられている。

保護活動が“群生”育てる  ササユリ咲き乱れる  飯田市大瀬木 梅ケ久保かたくりの里【長野県】

 長野県飯田市大瀬木の「梅ケ久保かたくりの里」で、県希少野生植物に指定されているササユリが見頃を迎えた。沢と林、日当たりの良い斜面が広がる一帯に、太陽の光を浴びて輝く可憐なピンク色の花が、訪れる人の目を楽しませている。

 管理する梅ケ久保自然愛護会によると、先週から咲き始め、今週の気温の上昇で一気に開花が進んだ。天候にもよるが、来週までは見頃が続きそうだという。

 同所はかつて森林だったが、木を伐採して地面に日が当たるようになると、カタクリやササユリが咲くようになった。周辺住民で愛護会をつくり、2000年から保護活動を続けている。カタクリは約1ヘクタールの敷地に3~5万株が咲き乱れる一大群生地となったが、ササユリは点々と咲く程度だった。

 昨年、再び愛護会で大木を伐採。東向きの斜面は日当たりが良くなり、近くの沢と林が適度な湿度を供給するなどより生育に適した環境になり、昨年よりはるかに多いササユリが花を咲かせている。

 同会では現在、80株ほどを確認しているといい、今後100、200株と増えるのを期待している。

 三村弘三会長は「近年咲き乱れることはなかったので大変うれしい。春のカタクリ、初夏のササユリ、秋のモミジと1年を通じて楽しんでもらえる場所になってきた。これからの保全保護活動の活力になる」と話している。