アジサイ20種3000株、巡礼道しっとりと 小野・浄土寺、6月中旬から見頃に

AI要約

兵庫県小野市浄谷町、浄土寺の裏山にある「あじさいの里」で20種類のアジサイ約3千株が咲き始めた。

巡礼道は江戸時代後期の文政年間に造られ、四国八十八カ所霊場を模して庶民に人気だった。

今年はアジサイの開花時期に合わせて、浄土寺があじさいの里入口の階段や巡礼道などを整備した。

アジサイ20種3000株、巡礼道しっとりと 小野・浄土寺、6月中旬から見頃に

 兵庫県小野市浄谷町、浄土寺の裏山にある「あじさいの里」で20種類のアジサイ約3千株が咲き始めた。「四国八十八カ所霊場」になぞらえて造られた巡礼道(1周約1・5キロ、約30分)を散策すれば、静かな木立の中で野鳥のさえずりを聞きながら、しっとりと咲く姿を楽しめる。(坂本 勝)

 巡礼道は江戸時代後期の文政年間に造られた。四国八十八カ所巡りが人気となる中、庶民には経済的にも体力的にも負担が大きかったため、寺院の裏山などにできた霊場の一つ。弘法大師などの像が置かれ、三木、小野、加東市の願主が家内安全などを祈り、奉納したほこらが並ぶ。

 今年はアジサイの開花時期に合わせて、浄土寺があじさいの里入り口の階段や巡礼道などを整備した。

 巡礼道には、ほこらの石仏を見守るようにガクアジサイやヤマアジサイ、カシワバアジサイなどが植わっている。カシワバアジサイの一種「スノーフレーク」や、西洋アジサイの一種で長く楽しめる「エンドレスサマー」もある。

 市によると、6月10日時点では二分咲きで、見頃は6月中旬から下旬になりそうだという。ヒノキやクヌギ、ナラなどの樹木が生い茂り、こけむした道は初夏の散策に向いている。

 塔頭(たっちゅう)の歓喜院では鑑光顕(かがみこうけん)副住職(42)が手作りし、アジサイの花や葉を模して付けたおみくじ付きの人形を置いている。阿弥陀や菩薩(ぼさつ)、犬や猫などのかわいい人形は見る人の心をほっこりと癒やし、お土産物に人気だ。

 15日には神戸電鉄小野駅発着で浄土寺など約10キロを巡る「あじさいウオーク」がある。当日の午前9~10時に小野駅へ集合。参加無料。神鉄コミュニケーションズTEL078・521・0321