愛犬と散歩中の事故で右足を切断…パラ陸上・前川楓選手「目標は走り幅跳びで5m」パリで目指すメダル獲得

AI要約

前川楓選手が日本パラ陸上選手権の走り幅跳びで優勝し、パリパラリンピック出場の可能性を高めた。

前川選手は愛犬との事故で右足を失いながらも、2度のパラリンピック出場を果たしており、自己ベスト更新に挑んでいる。

前川選手のトレードマークである『カワイイ義足』や、イラスト力を生かしたデザイン活動についても紹介されている。

愛犬と散歩中の事故で右足を切断…パラ陸上・前川楓選手「目標は走り幅跳びで5m」パリで目指すメダル獲得

 パリパラリンピック出場を目指す、三重県津市出身の前川楓選手が6月9日、最終選考を兼ねた日本パラ陸上選手権の走り幅跳びで優勝し、パリに向けて大きく前進しました。

 前川楓選手(26)は2012年、愛犬と散歩中に事故に巻き込まれ、右足の太ももから下を切断しました。義足で競技に挑み、これまで「100m」と「走り幅跳び」で2度、パラリンピックに出場しています。

 パリパラリンピックを目指す前川選手は9日、伊勢市で開かれた日本パラ陸上競技選手権大会に出場しました。

前川選手:

「自己ベスト出せたらいいかなと思ってたんですけど」

 前川選手のトレードマークは『カワイイ義足』で、この日の義足も、自身がデザインしました。

前川選手:

「自分で描いてるんですけど、世界中のお守りをデザインしてて。メキシコのコラソンっていうお守りだったり、アメリカのドリームキャッチャーだったり、願掛けのような感じで」

 イラストが得意な前川選手は、大会公式のロゴをデザインしていて、コラボしたTシャツやキャンドルも作りました。

前川選手:

「人の思いやりの輪をイメージして描いたんですけど、みんなで渡し合って循環していける世界になればいいなと思って」

 愛犬・くうちゃんをモデルにした、義足の子犬の物語の絵本も描いて、出版しました。

前川選手:

「お父さんが目が悪くてメガネかけてるのと、足がなくて義足つけてるのって一緒の感覚なんだろうなって感じて。じゃあもっと小さい時から義足に触れられる機会があれば、何かが変わっていくんじゃないかなっていうふうにすごく感じて」

 大会の会場では、義足の体験会も開かれました。参加した子供らに、重心を前におくことや義足のバネを使うことなどのコツを教えました。

Q義足はいくらするんですか?

前川選手:

「私のは30万くらい。

Qどれくらい持つ?

「選手だと1年くらい」

陸上 T64クラス 井谷俊介選手:

「車で例えると分かりやすくて、レーシングカーってめちゃめちゃ速いじゃないですか。でも、あれはレーサーが乗るから速いのであって、『板バネだから跳べるじゃん』って、よく言われるんですけど、実際は、使っている選手がコントロールして、体のフィジカルを使って跳んでいるんです」