源平2隻の和船 勇壮なこぎ比べ 岡山・笠岡 金浦地区で「おしぐらんご」

AI要約

金浦地区で行われた伝統行事「おしぐらんご」では、源平合戦をイメージした勇壮なこぎ比べが行われた。

地元の男衆や学生チームが参加し、白熱したレースが繰り広げられた。

1961年に中断されたが、87年に地元住民が保存会を結成して復活させたおしぐらんごは、今も続く伝統行事である。

源平2隻の和船 勇壮なこぎ比べ 岡山・笠岡 金浦地区で「おしぐらんご」

 源平合戦が由来とされる岡山県笠岡市金浦地区の伝統行事「おしぐらんご」(市重要無形民俗文化財)が9日、金浦湾であった。源氏の白旗、平家の赤旗を掲げた2隻の和船による勇壮なこぎ比べが繰り広げられた。

 締め込み姿の男衆や地元の小中高校生ら約60人が職場や年代ごとにチームを編成。約500メートルの直線コースで着順を競い、乗り手たちは「そりゃー」などのかけ声に合わせて必死に櫓(ろ)をこぎ、白熱したレースを展開した。

 時折雨が降る中、会場には多くの見物客が詰めかけ、盛んに拍手や歓声を送った。福山市の主婦(61)は「想像以上のスピードで驚いた。地域の努力で伝統行事が守られていることに感謝したい」と話した。

 おしぐらんごは「こぎ比べ」の意味。こぎ手不足で1961年にいったん中断したが、87年に地元住民が保存会を結成し、復活させた。